Quantcast
Channel: 東京23区のごみ問題を考える
Viewing all articles
Browse latest Browse all 9985

北九州PCB処理事業所2期施設で保管して いたドラム缶からの 廃液の漏洩に関する原因と再発防止策について(報告)

$
0
0

JESCO「北九州PCB処理事業所2期施設で保管していたドラム缶からの廃液の漏洩に関する報告書」より抜粋


JESCOのホームページで、北九州PCB処理事業所2期施設で保管していたドラム缶からPCB含む廃液が漏えいした件で、その詳しい経過、原因や再発防止策などを報告書にまとめて公表している。

だいたい、いろんな事故やトラブル、イレギュラーなことがあった場合におこりやすい、、
ドラム缶に保管した廃液は「保管期間を極力短くする運用に努めてきた」となってはいるが、2015年10月の定期点検中から、排気中ベンゼンの協定値超過でそのまま今に至るまで長期操業停止となってしまったので、、、鉄製のドラム缶で廃液(木酢液の比率の高い液種=り酸性(pH=4))を保管したことで、腐食が進んだとか、、、約10ヶ月程度でもにじみ出てくるほど腐食するのだ、pH=4

どちらにしても、初歩的なミスといえるトラブルにはちがいない。東京事業所の「ドラム缶腐食による PCB 漏洩トラブル」、そういうこともあったのだ、と、今一度確認してみた。毎度、毎度、いろんなトラブルがありすぎて、すぐには思い出せなかったが。東京の事例は、やはり鉄製のドラム缶で、長期保管(2006年3月頃~2009年12月)したために、腐食してピンホールから漏えい。東京事業所、初期の頃は、配管詰りが多くて、水熱分解装置もうまく稼働できずに、廃液を臨時に貯める場所をつくったり大変だったのだ、、、それであげくはPCB廃水を漏洩させる事故など、それで長期の操業停止、、、、

北九州、今回のドラム缶からの廃液の漏洩トラブルで、「自動倉庫に保管 していた178 缶のドラム缶について漏洩の確認を行ったところ、ドラム缶6缶に液の滲み を確認し、また、ドラム缶1 缶に本件と同様に滲み出し由来のパレット内漏洩(量は16L、 PCB 濃度は0.04%の低濃度)が認められた。」とのこと。詳細は報告書を~

北九州、いつから操業の再開をするのか、、、


中間貯蔵・環境安全事業株式会 2016年6月28日
北九州PCB処理事業所2期施設で保管していたドラム缶からの廃液の漏洩に関する原因と再発防止策について(報告)
 当社北九州PCB処理事業所2期施設において、自動倉庫に保管中のドラム缶からPCBを含む廃液(PCB 濃度 9 ㌫ 5 ㍑)の漏洩事象が発生しましたが、この事象に伴う施設外への漏洩はありませんでした(6月21日付既報)。
 公表後、当社では、北九州市、環境省のご指導を頂きながら、その原因と再発防止策をとりまとめ、本日、北九州市に報告書(添付)を提出いたしました。
 今回の事案において、漏洩した廃液は、セーフティネットとして外部への漏洩防止のために用意していたパレット内に留まり、施設外への漏洩はなく、作業員への影響もないことが確認されましたが、市民の皆さまにご心配をおかけし、大変申し訳ありませんでした。再発防止策を直ちに実行し、今後とも、安全かつ確実な操業を推進してまいります。

【添付資料】北九州PCB処理事業所2期施設で保管していたドラム缶からの廃液の漏洩に関する報告書


報告書から抜粋

3.原因究明
 本事案原因究明のための検証を行いました。

 ドラム缶に保管した廃液は、ドラム缶からの漏洩を防止するために、速やかに処理設備に戻す、又はドラム缶ごと真空加熱分離等により無害化処理を行うなど、ドラム缶での保管期間を極力短くする運用に努めてきました。
 また、ドラム缶の保管管理については、中間処理エリアに仮置きされたドラム缶は、毎日、各直(3交替)2回ずつの運転状況のパトロールの中でドラム缶の外観の異常の有無や床面の様子を目視で確認し、月1回程度、現場でドラム缶の数量確認を行っています。
 一方、自動倉庫内は、通常は作業員が立ち入れないため、月1回の自動倉庫のクレーンの定期点検時に室内の床面等を目視し、異常がないことを確認しています。
 また、自動倉庫内では、このような廃液を入れたドラム缶は、ドラム缶を搭載したパレット単位で管理を行っています。

 今回漏洩を確認した廃液は、鉄製のドラム缶に保管し、同様の廃液が一定程度集まったところで本来の処理槽に戻し処理することとしていました。これは廃液には PCB が含まれているため、それらを処理槽に戻す作業は安全に十分配慮し、かつ PCB に曝露する機会を極力減らした上で行う必要があるためです。しかし、今回は同様の廃液(木酢液の比率の高い液種)が一定程度集まらずに施設が定期点検時期を迎えたため、漏洩防止機能を有するパレットを備えた自動倉庫にて保管していました。その後、保管が長期に至る事態が発生し、また、廃液は主成分の木酢液により酸性(pH=4)を呈していたことから、ドラム缶の腐食が徐々に進み、ドラム缶からのパレット内への滲み出しに至ったことが明らかとなりました。

 平成 21 年に東京 PCB 処理事業所において、ドラム缶からの漏洩事案が発生しており、その事案を踏まえた対策は講じていましたが、基幹物流倉庫にまで拡げて水平展開していれば、適切な対応が期待できたと考えています。

 本件は、6 月 15 日に当施設の運転会社の作業員が覚知し、状況確認・応急対策検討を行う等の初期対応に適正に取り組みましたが、結果として、JESCO への連絡は 16 日となり、また市役所への連絡は 17 日となりました。初期対応等の処置については、適正に実施されたものの、報告の迅速性に課題が残りました。

 これらの検証を通して、改善すべき原因が判明しました。

(原因)
① 作業安全の観点から、同様の廃液が一定程度集まってから本来の処理設備に戻すこととしていたが、廃液を戻すまでの期間の見込みの甘さから結果として長期の保管となってしまったこと
② やむを得ず長期に保管することとなった場合には、漏洩しないように配慮し、廃液の性状に応じた保管容器で対応していなかったこと
③ 自動倉庫内で保管するドラム缶の異常を確認する方法として、倉庫内の床面等の目視確認しか行っていなかったこと
④ ドラム缶からの漏洩事案が他事業所でも発生していたが、その事案を参考に幅広く水平展開を行っていなかったこと。
⑤ 本事案の情報連絡が、関係者・関係機関へ迅速に伝わっていなかったこと

4.再発防止策
 今後、これらの原因に対して再発防止策を実施いたします。

(再発防止策)
① ドラム缶からの滲みや漏洩を最も少なくするために、ドラム缶に一時保管した廃液は速やかに処理設備に戻す、又はドラム缶ごと真空加熱分離等により無害化処理を行う等の作業指示を適切に行うとともに履行確認を行い、ドラム缶での保管期間を極力短くす
る適切な管理を徹底します。
② やむを得ず長期にドラム缶で廃液を保管せざるを得ない場合には、その廃液の性状に応じた漏洩防止を確実にするために、ドラム缶にビニールによる内貼りの措置や、より耐腐食性の高いステンレス製ドラム缶を用いるなど、漏洩しない措置を講じます。
③ 自動倉庫において廃液を保管するドラム缶については、その全数を毎月自動倉庫から呼び出して目視確認することとします。
 また、廃液を一時保管する全てのドラム缶について、ドラム缶ごとに保管物の性状や充填日等の情報を毎月チェックするなど確実に保管期間を確認します。
④ 他事業所におけるトラブル事案の水平展開について、これまで以上に幅広く対応していきます。
⑤ PCB 処理に従事する社員全員に対して、改めてトラブル発生時の適切な対応と関係者及び関係機関への情報連絡を迅速に行うよう指導・教育を行います。

 この度は、安全確保体制の構築に注力している最中でありながら、このようなことを起こし、誠に申し訳ありません。当社では、本報告書にとりまとめた再発防止策を直ちに実行し、これからも安全操業を通じて地域に信頼いただくことを第一に、北九州市の指導・助言をいただきながら、安全かつ確実な操業を推進してまいります。

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 9985

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>