スノーデン
劇場公開日 2017年1月27日
解説(映画.com)
ハリウッドを代表する社会派監督オリバー・ストーンが、アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの実話を、ジョセフ・ゴードン=レビット主演で映画化。2013年6月、イギリスのガーディアン誌が報じたスクープにより、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの存在が発覚する。ガーディアン誌にその情報を提供したのは、アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった。国を愛する平凡な若者だったスノーデンが、なぜ輝かしいキャリアと幸せな人生を捨ててまで、世界最強の情報機関に反旗を翻すまでに至ったのか。テロリストのみならず全世界の個人情報が監視されている事実に危機感を募らせていく過程を、パートナーとしてスノーデンを支え続けたリンゼイ・ミルズとの関係も交えながら描き出す。
監督
オリバー・ストーン
原題 Snowden
製作年 2016年
製作国 アメリカ・ドイツ・フランス合作
スノーデンのオフィシャルサイト http://www.snowden-movie.jp/
映画 『スノーデン』 をみてきた~
今の世の中、衝撃的な事件や事故が次々起きて、その多くは忘れ去られてしまう、、、
スノーデンの告発も、ずいぶん前のような気もするが、2013年6月だから、まだついこの前、
あらためて、、映画をみながらいろんなことを考えた~
テロ防衛、テロ抑止、テロ対策、、、
アメリカに限らず、なんでもそういえばまかり通る雰囲気は日本にもある、、
NSA、CIAなど、、映画の世界でなくても、
どこの国でも、いろんな諜報活動は当然のこと行っているのだろうが、、
しかし、、無制限に、どこでも、だれでも、監視の対象になるというのは恐ろしい、
国家としてそれを実行するのだから、、、
それでなくとも、監視カメラの社会のなかで、
パソコンも、電話も、スマホも、携帯も、メールも監視され、GPSで追跡、どか~んではたまらない、、
いろいろ思うこと多すぎて、、、
オリバー・ストーン監督が1月18日に来日、
都内のホテルで会見したようすの報道もあれこれ、、、
● 『スノーデン』オリバー・ストーン監督来日記者会見レポート! THE CINEMA ←ほぼ全文レポート
● オリヴァー・ストーンが「スノーデン」引っさげ来日、サイバー戦争に警鐘 ...映画ナタリー
● オリバー・ストーン監督、最新作は「スノーデンが語ったすべてを映画化した 映画.com
● オリバー・ストーン監督「カロウシ」 3年半ぶり来日も取材詰めで ... - エキサイト
なかでも、IWJ岩上安身氏のオリバー・ストーン監督への質問がとてもいい、、、
IWJで、31日まで公開ということで、インタビューの動画を拝聴した。
IWJ Independent Web Journal
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米国の同盟国をやめた瞬間に、CIAのマルウェアが日本中のインフラを崩壊させる!?スノーデン証言の真偽は⁉︎ーー映画『スノーデン』のオリバー・ストーン監督に岩上安身が直撃質問! 2017.1.18
2017/01/18 に公開 ※記事は1月31日まで特別公開いたします。
IWJ Webサイトの記事はこちら→ http://iwj.co.jp/wj/open/archives/357253
※IWJのこうした取材活動は、みなさまのご支援により直接支えられています。ぜひIWJ会員にご登録いただき、今後の安定的な取材をお支えください!→ https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
来日記者会見の様子を(ほぼ)全文レポートしているTHE CINEMAの「公開最新作『スノーデン』。オリバー・ストーン監督来日記者会見レポート! THE CINEMA」から岩上氏と監督のやりとり部分を抜粋
IWJ:Independent Web Journal・岩上安身編集長より質問
岩上氏:
3年半前に来日された時に、監督にお話しを伺った事があります。
このスノーデンという作品には、日本に関わる重要なくだりがあります。
スノーデンが横田基地に居た時の事を回想するシーンなんですが、アメリカの機関が日本に対する監視を実行し、日本の通信システムの次には、インフラも乗っ取り、ひそかにマルウェアを送電網やダムや病院にもしかけている。もし日本が同盟国でなくなった日には、日本は終わりだ、と証言するくだりがあります。
大変ショッキングで、スノーデンの告発は事実に基づいていると思います。
このスノーデンの告白の後、監督は日本列島から電気が全部消えていくシーンを挿入されていますが、もしこのマルウェアがあらゆるインフラに仕掛けられ、そして作動すると日本のインフラの電源が失わることになります。もしこれが原発にしかけられていた場合、全電源喪失が行われる、ということも意味します。
このスノーデンの告発というのは、どの程度事実なのでしょうか?
また、映画にするために非常に短くされたと思いますが、彼からどの様な事を聞いていますでしょうか?
これこそは同盟国でなくなった途端、サイバー攻撃を仕掛けるという米国からの脅しと、我々日本国民としては思うわけですが、事実か事実でないか、もちろん事実でないということはないと思いますが、どの程度事実なのか教えて頂ければと思います。
監督:
今この部屋の中で、目覚めていらっしゃっている方がいる事を嬉しく思います。
今まで、アメリカ、ヨーロッパでこの話しをいろいろしてきたのですが、こういう聞き方をしてくださった方は初めてです。しっかりと目をひらいてらっしゃる方がいて、とても嬉しく思います。
さきほど申し上げた様に、自分がこう思う、ということは(映画の中には)一切いれておりません。すべてスノーデンが自分に語ってくれた内容を映画化させてもらったということを申し上げさせてください。実際製作中に、NSAと全く話すことはできませんでした。唯一話せたのは(NSAの)PR局で、パンフレットを渡され、それでおしまいでした。
そんな中、映画を作ったわけですが、もし彼が言っている事が間違いであるならば、ぼく自身の経験値、そして今までの自分の心で感じた部分から言うと、彼は最も世界で素晴らしい役者だと言える、つまり、僕は彼が言っていることは全て真実だと考えています。そして、もちろん彼が僕らに話せなかった事というものもあります。それは起訴につながってしまう様な事、そういった部分は映画にしていません。ドキュメンタリーではなく、ドラマ化している作品ですので、話せない内容に呼応する様なパラレルな出来事、という描き方をしています。
そして横田基地にいた2010年くらいの話しに戻りますが、彼自身から僕が聞いたのは、アメリカが日本中を監視したいと日本の諜報機関に申し出ましたが、日本側が「それは違法であるし、倫理的にもいかがなものか」ということで拒否した。しかし構わず監視をした。そしてご指摘があった様に、同盟国でなくなった途端にインフラをすべて落とすことができる様に、民間のインフラにマルウェアを仕込んである、という風なことです。
言及されていました核施設に関しては、彼自身の言葉で僕は聞いていないのですが、僕自身の勝手な考えでは、きっと核施設に関してはまた違った形(の監視体制)をとったのではないかなぁ、と思います。
スノーデンが言っていたのですが、日本のみならず、メキシコ、ブラジル、オーストリア、これは定かではありませんが、イギリスもと、言ってた気がします。その国々も、同じ様なことがされている。これはいわばサイバー戦争ですよね。
しかもそれがすでに仕掛けられていて、そもそもの発端は2007年から2008年頃から、イランにマルウェアを仕込んだ事から始まります。2010年くらいにこれが成功し、イランのいくつかの核施設にウィルスを送り込む事に成功しました。ですがその数か月後にはあのウィルスがそこから中東に、そして世界へと広がっていきました。
当時の諜報機関のトップの方にいた、マイケル・ヘーデン氏がこの事を公言してしまったんですね。「イランという敵をこういう形でやり込める事が出来て良かった」という様な趣旨の事をちょっとにやにやしながら。この時のウィルスは、スタックスネット(stuxnet)というウィルスなのですが、イスラエルとアメリカがイランに仕掛けたものです。非常に醜い物語です。
そしてこのウィルスが発端となって、世界中が「ウィルス攻撃できるんだ」と、サイバー戦争というものが始まっていった。そもそも戦線布告なしに、イランに(ウィルスを)仕掛けたことがサイバー戦争に突入した行為と同義だと、これはすごい事だと思っています。
今、フェイクニュース(偽のニュース)が沢山、特にサイバー関係では流れてきます。特にアメリカから発信されるニュースというのは、皆さんも少し疑いの気持ちをもって見て頂きたいんですね。サイバー戦争に関して言えば、アメリカがリーダーなわけですから。大きなプログラムを持っているのもアメリカです。当然そこから出てくる、ロシア関係がどうだの、攻撃されただの、もちろん証拠があるものもありますが(中国の民間企業への監視など)ほとんどのものには証拠がなく、勝手に出て来ているニュースです。
そういったすべての事に、スノーデンは我々が注目するきっかけを作ってくれました。しかし、サイバー戦争の実態というのは表面しか判っていません。これは新しい戦争ですし、僕にとっては1945年に原子爆弾が日本に落とされた事も、また新しい戦争の始まりだったといます。「サイバー戦争」は新しい戦争の形であり、それはすでに始まっています。それが、この映画に描かれている、世界に対する監視システムの体制というものと共に、確かに存在することを知って頂きたいのです。
そしてもう1つだけ。法的な定義を鑑みても、今行われているサイバー攻撃的なものは、戦争行為だと思います。先ほど同盟国のことに関して質問して頂きましたが、アメリカにとって日本は同盟国ではありません。人質になっている、いう風に僕は考えています。もし日本が、中国でもいいですし、他の経済圏と協力関係を持とうとし、そしてこの同盟関係から離れようとした場合、脅迫されたり、この(仕込まれた)マルウェアなどが人質になる、そういう非常にシリアスな問題だと受け止めて頂きたいのです。
僕が見たいのは、一人でも多くの日本のジャーナリストが防衛相に行って「これは本当なのか?」と聞いて頂くこと。(笑みを浮かべながら)どう答えられるかはわかりません。もしかしたら「知らない」と否定するかもしれません。
もちろんアメリカの場合、NSAは否定します。スノーデン自体を「大したランクの人間ではなかったと」と言って、問題を小さくしようとしている事からもわかります。しかし彼は、これだけの膨大な情報を我々に提供しているわけですから、そんなことはないわけです。
これは日本だけではなく、マルウェアが仕込まれてると言われている全ての国、例えばメキシコ、ブラジル政府に対して、(ジャーナリストたちが)意見を求めるという事を、僕は見たいと望んでいます。ですが、アメリカでは一切ジャーナリストからこういった質問が出なかったことに、むしろ驚いています。こういった問題に対するアカウンタビリティー(説明責任)が一切ないということが、世界の大きな問題の1つだと思います。
司会:
とういことで、サイバー戦争はすでに水面下で行われているとうい事実を語っていただきました。
東京新聞も大きく取り上げていた ↓ ↓
■ 監視社会の脅威 映画「スノーデン」あす公開
東京新聞 2017年1月26日
ベトナム戦争や歴代の米大統領を題材にした骨太の作品で知られるオリバー・ストーン監督(70)の最新作「スノーデン」が二十七日公開される。あらゆる個人さえも対象とする米政府の監視プログラムを暴露した情報機関職員エドワード・スノーデン氏の内部告発は、誰もがプライバシーの危機にさらされている事実を明るみに出した。トランプ大統領誕生の過程でも、さまざまな真偽不明の情報に世界は踊らされている。いまスノーデン事件から何が見えるのか・