先日の、環境省「PCB廃棄物の早期処理に係る広報について-処理の期限まで最短で残り500日-」以来気になっていたのだが、、、「処理の期限」「処分の期限」と言う言葉の使い分け、、、
「処理期限」「処分期間」と「計画的処理完了期限」と紛らわしいが、、、
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に基づくポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更」で、「高濃度PCB廃棄物は、計画的処理完了期限を達成するため、PCB特措法に基づき処分期間(計画的処理完了期限の1年前)又は特例処分期限日(計画的処理完了期限と同じ日)内に処分委託を行わなければならない。」となったので、、、
しかし、群馬県においては高濃度PCB使用製品の「廃棄・処分」と言っているので、、、なんだかな~
せめて「無害化処理」なり「処理の委託」なりと言ってほしい、、
しかし、、何はともあれ、解釈の相違とはいえ、「処分期限が実質的に1年前倒し」であれ何であれ、PCB保管事業者はPCB特措法で定められた年月までに、JESCOに処理の委託をしなければならない。そして、都道府県や政令指定都市は、PCB廃棄物としての届出のないPCB使用製品の掘り起こし調査を進めていくことも重要な課題である。送付した調査票の回収率が悪くとも、さまざまな工夫をしてコツコツと回を重ねてやっていくしかない。県関連施設からのPCB使用製品も出てくるのだから、、、
JESCOの計画的処理完了期限をすぎてから、あちこちでPCB廃棄物がでてきても困るので、、、
しかし、そんな事態になったらどうするのだろうか、、ではあるが、、、
各種ニュースなどは、Googleアラートで拾っているのだが、、、
先日は青森県の「平成28年度青森県PCB廃棄物掘り起こし調査の実施」をキャッチした、今日は群馬県のこの調査結果。
おそらく全国すべての都道府県で調査は行われているのだろうが、
そういえば、「第21回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」で「掘り起こし調査等の進捗について」が議題になっていたな~
関連(本ブログ)
■PCB廃棄物の早期処理に係る広報について-処理の期限まで最短で残り500日-(PCB東京事業所は1960日)2016年11月16日
群馬県 2016年11月18日
【11月18日】民間事業者等におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物・使用製品の保管・所有状況調査結果について(廃棄物・リサイクル課)
民間事業者等におけるポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物・使用製品の保管及び所有状況について調査した結果を取りまとめました。
本年8月にPCB特別措置法が、9月に電気事業法関係省令等が改正されて、高濃度PCB廃棄物の処分期限が実質的に1年前倒しされるとともに、同期限までの高濃度PCB使用製品の廃棄・処分が義務付けられました。
県では、今後も、PCB廃棄物・使用製品の掘り起こしを進め、期限までに漏れなく処分が完了するよう取り組みます。
1 調査の概要
(1)目的
PCBを含むトランス、コンデンサーや安定器等の廃棄物は、国が定めた処分期限までに適正処分する必要があるため、PCB使用製品も含め、民間事業者等における保管及び所有状況を把握する。
(2)期間
平成27年12月17日から平成28年9月30日まで
(3)対象
工場・事業場に受電設備(自家用電気工作物)を設置する民間事業者等(前橋市内及び高崎市内を除く)
(4)送付件数・回収件数等
送付件数 11,565件
回収件数 6,210件
回収率 53.7%
2 調査結果
(1)回収の状況
調査対象者
回収状況(%)
11,565
回収
6,210(53.7%)
1.PCB廃棄物・使用製品あり
699(11.3%)
2.PCB含有不明の廃棄物・使用製品あり
2,393(38.5%)
3.PCB廃棄物・使用製品なし
3,118(50.2%)
未回答
4,345(37.6%)
調査票未達
1,010(8.7%)
(2)新たに確認されたPCB廃棄物・使用製品、含有不明機器
(1)の表の「1.PCB廃棄物・使用製品あり」及び「 2.PCB含有不明の廃棄物・使用製品あり」と回答した民間事業者等におけるPCB廃棄物の保管状況等は、下表のとおりです。
PCB廃棄物
PCB使用製品
PCB含有不明の
廃棄物・使用製品
合計
保管量
事業場数
所有量
事業場数
数量
事業場数
数量
事業場数
(実事業場数)
トランス(台)
171
67
324
149
5,535
1,921
6,030
2,137
(2,019)
コンデンサー(台)
87
45
160
76
2,979
1,796
3,226
1,917
(1,851)
安定器(個)
1,095
8
983
22
36,797
299
38,875
329
(322)
汚染物等(kg)
133.4
11
0
0
0
0
133.4
11
(11)
3 今後の方針
区 分
対応方針
PCB廃棄物・使用製品あり
PCB特措法に基づく届出・期限内の適正処分を指導
PCB含有不明の廃棄物・使用製品あり
職員による立入調査で届出等対象の有無を確認予定
未回答
調査票の再送による追加調査予定
調査票未到達
追跡調査実施後、調査票の再送による追加調査予定
4 群馬県内におけるPCB廃棄物・使用製品の処分期限等
種類
処分期限
処理施設
高濃度
トランス・コンデンサー
平成33年度末
JESCO北海道事業所(室蘭市)
安定器等・汚染物
平成34年度末
低濃度トランス・コンデンサー等
平成38年度末
無害化処理認定施設
(参考)県有施設における掘り起こし調査の状況
平成27年9月から28年3月までの間、知事部局の206機関を対象に調査を実施し、新たに使用中の安定器2,041個等が確認されました。
なお、PCB濃度が不明のトランスやコンデンサー、照明器具の安定器等があることから、今後も継続して調査を行い、PCBを含む機器については、率先して廃棄・処分を行います。
群馬県、「廃棄・処分」「PCB含む機器は率先して廃棄・処分」で統一しているようだが、、
「廃棄・処分」といわれると、、、なんだか心配になってくる、、
一応、「無害化処理」というか、、JESCOへの「処理委託」とかの表記の方がいいのでは?
都道府県に届出ているPCB廃棄物もまだまだ未処理分も多い、
届出していても、JESCOへの処理申込がまだのもの、、、
そして、PCB廃棄物であっても、,,未確認で届け出ていないものがどの程度あるのか?
未届けのPCB廃棄物の掘り起こしもやっと本格化、、、
古いデータだが、
平成27年3月現在の都道府県別進捗状況
本ブログから
■高濃度PCB廃棄物、都道府県別の処理の進捗状況は~ (平成27年3月現在) 2016年01月22日
都道府県別の高濃度PCB廃棄物の処理進捗状況
PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会資料に、高濃度PCB廃棄物の処理進捗状況が都道府県別にまとめてあったのでグラフにしてみた。平成27年3月までの処理量ではあるが、都道府県別はめずらしい、これまでも報告されていたのかどうか? (例年、年度末にJESCOのPCB廃棄物処理事業検討委員会が開催され、そこで直近までの処理進捗状況も報告される。)
第14回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会
参考資料5 高濃度PCB廃棄物の処理の進捗状況(都道府県別) [PDF 57KB]
注意
ただし、この進捗率は、PCB特別措置法に基づく使用や保管の届出や、JESCOに登録されているものだけを対象にしている進捗率である。今後、都道府県や政令指定都市は、PCB廃棄物の届出をしていない事業者の掘り起こし調査を進めていくので、未処理のPCB廃棄物の量は未知数ともいえる。(届出はしているものの、JESCOに登録・処理の委託をしていない事業者等への対応も)
北九州市の掘り起こし調査は5年以上かけて実施
平成20年、22年、23年、24年の4カ年かけて調査を実施し、高濃度のトランス類76台、高濃度のコンデンサ類136台、安定器46個を発見。北九州市内の高濃度PCB廃棄物の約1割に相当する量。さらに、平成26年に総ざらいとして調査をおこない、高濃度のトランス類3台、コンデンサ類17台、安定器1,229個(約2.6トン)発見という。(PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会資料より)
●高濃度PCB廃棄物(トランス類)処理の進捗状況(平成27年3月)
●高濃度PCB廃棄物(コンデンサ類)処理の進捗状況(平成27年3月)
●高濃度PCB廃棄物(安定器)処理の進捗状況(平成27年3月)
備考:
1)トランス類は、高圧トランス(ネオントランスを除く。)、リアクトル、放電コイル、計器用変成器、整流器、誘導電圧調整器、ラジエーター等が含まれる。
2)コンデンサ類は、高圧コンデンサ、サージアブソーバー等が含まれる。
3)本表には、低圧トランス及び低圧コンデンサのうち小型のもの、廃PCB等、感圧複写紙等上記以外の高濃度PCB廃棄物は含まれていない。
4)安定器の届出重量は推計値。
5)安定器の処理量、搬入量にはドラム缶等の重量は含まない。
6)処理量及び搬入量には試運転時の台数は含まない。
●高濃度PCB廃棄物(トランス類)処理の進捗率(平成27年3月)
●高濃度PCB廃棄物(コンデンサ類)処理の進捗率(平成27年3月)
●高濃度PCB廃棄物(安定器)処理の進捗率(平成27年3月)
関連(本ブログ)
■微量・低濃度PCB廃棄物 無害化処理認定等を受けた事業者による処理実績は~(平成22年度~平成26年度) 2016年01月22日