■ 豊島産廃スラグ、直島で半分保管 香川県が住民に説明
山陽新聞 (会員登録)-2017年2月15日
香川県は15日、同県・豊島の産業廃棄物の溶融処理で生じる燃えかす「粗大スラグ」を埋め立て処分する案を巡り、住民の批判を踏まえて対象量の少なくとも半分は埋め立てず、溶融施設がある同・直島で引き続き保管すると住民に伝えた。残り半分の対策は定まっていない。
豊島で開いた住民との定例の事務連絡会議(非公開)で説明した。粗大スラグの再生利用を図るとした公害調停に反する―と埋め立てに反発していた住民から異論は出なかったという。
県は粗大スラグを埋め立てることで保管していたスペースを空け、増え続ける処理前の産廃置き場に転用することを検討していた。埋め立ての可能性があるとした約2180トンのうち約1千トンは、今月中に県の専用置き場から溶融施設に隣接する三菱マテリアル直島製錬所の敷地内に移して保管を続ける。残りも移すめどがたてば、3月から処理前の産廃を県の専用置き場に搬入したい考え。
取材に大山智・県環境森林部長は「埋め立て回避に全力を挙げる」と述べ、廃棄物対策豊島住民会議の安岐正三事務局長は「県の対応を注視する」とした。
処理前の産廃は公害調停で定めた豊島からの産廃搬出期限が3月末に迫っていることから増えている。粗大スラグは通常、一定期間保管後にセメント原料として民間企業に送っている。
(2017年02月15日 22時39分 更新)
「粗大スラグ」って???