■ 福井 ごみ焼却施設の建設差し止め申し立て 南越前、地元住民ら
中日新聞-2017年2月16日
南越清掃組合が南越前町上野で計画するごみ焼却施設の建設に反対する地元住民らが十五日、組合に建設差し止めを求める民事調停を武生簡裁に申し立てた。
申し立てたのは同町の上野と隣接する堂宮の両地区の住民四十一人。申立書によると、組合が作成した環境影響調査書が開示されておらず、適切な調査かどうかを検証できないと指摘。排出される有害物質が住民の体や環境に与える影響が大きい可能性があり、上野地区内の班長らでつくる協議会で賛否が審議されたが、他の地区民には十分な説明がなかったなどとしている。
組合は南越前町と池田町、越前市の三市町で構成され、同市の奈良俊幸市長が管理者。組合の第一清掃センター(越前市北府一)の老朽化に伴い、代替施設として建設が計画され、十月ごろからの着工を予定している。
福井市内で会見した代理人の市川亮平弁護士は「申立人は子や孫の世代まで問題を残したくないと考えている。詳しい環境影響調査結果の開示を求めてデータを検証し、解決策を探りたい」と述べた。
組合の担当者は「申し立て内容を確認して、適切に対応したい」と話した。
ごみ焼却施設の建設を巡っては、組合と上野地区、南越前町の三者が昨年八月、建設同意書と公害防止協定書に調印。申立人らで組織する「反対の会」は反対署名を組合に提出している。

























