■ サンパウロ州沿岸部=各市でゴミの回収が中断=業者への支払い遅れが原因
ニッケイ新聞 2016年11月17日
サンパウロ州沿岸部クバトン、ペルイーベ、サンヴィセンテ等の市では、先週より、公共のゴミ回収が全く行われていない状況にあると16日付現地紙が報じた。
ゴミ回収業者への支払いが滞っている自治体は六つに上り、負債総額は1億1600万レアルを超えるという。
サンヴィセンテ市が回収業者テーラコム社に対して抱える負債は900万レアルで、支払いに関する合意成立の目処すら立っていない。ゴミ回収は10日から止まり、街路にあふれたゴミは海岸付近にまで達している。
15日の朝、クバトン市の交通の中心である4月9日大通りは、大量のゴミ袋であふれ、ボランティアがその一部をまとめた。歩行者や自動車はゴミを避けて通行せざるを得ず、雨によって散乱したゴミが側溝の口をふさいでいる。クバトン市の回収業者への負債は1600万レアルで、支払いの遅れにより、ゴミ回収は11日より止まっているが、市と業者は返済計画に合意した。
ペルイーベ市も、先週末からゴミの回収が行われておらず、住民や観光客は悪臭などで不満を訴えている。
行政側は、支払いが滞った場合、ゴミ回収中止までには90日の猶予を見るとの取り決めがあるのに、業者がゴミ回収を即時中断したのはは独断だと非難している。
グアルジャー市も先週ゴミ回収が中断したが、業者にゴミ回収継続を義務付ける司法の判断が出ている。しかしながら、中断された際に溜まったゴミは、全ては回収されていない。同市の負債は2100万レアルとなっている。
サントス市は、他のどの市よりも大きい7千万レアルの負債を抱えているが、分割返済の交渉は進んでおり、回収中止は起こっていない。