■ 住民訴訟 新ごみ処理場の関連支出で提訴 反対の日野市民 /東京
毎日新聞 2016年10月4日
日野、国分寺、小金井3市が日野市石田で進める可燃ごみ共同処理施設の搬入路建設をめぐり、ごみ共同処理に反対する日野市民96人が3日、同市の大坪冬彦市長を相手取り、搬入路建設関連費用を支出しないよう求める住民訴訟を東京地裁に起こした。同市は「訴状が届いていないのでコメントできない」と話している。
訴状によると、建設予定地は公園で、本来の使用目的と異なり、自治体の財産管理を定めた地方自治法に違反しているとして、大坪市長に建設関連の支出差し止めと、工事手付け金約96万円の賠償を求めている。この問題では、市民グループが提出した関連費用の支出差し止めを求める住民監査請求を、同市監査委員が9月に棄却している。
処理施設は2013年、3市が施設建設の覚書を締結。20年度の完成を目指している。予定地の日野市は6月議会に実施設計業務委託費約350万円の支出案を提出、可決されている。【黒川将光】〔都内版〕
■ ごみ収集車「公園に専用路は違法」 住民側、日野市長を提訴
東京新聞 2016年10月4日
日野市がごみ収集車を通すための専用路を公園予定地内に造るのは違法だとして、住民九十六人が三日、大坪冬彦市長に対し、設計業者に支払った手付金約九十六万円を市に賠償することなどを求める訴訟を東京地裁に起こした。
市は二〇一二年、小金井、国分寺両市と可燃ごみの共同処理を表明。日野市内に新焼却施設を建て、二〇年度から使用する予定だが、収集車の専用路を北川原公園の予定地内に造ろうとして住民が反発している。
訴状によると、市が公有財産である公園予定地に目的外の専用路を造ろうとするのは、大坪市長が適切に管理していないためで、管理者の責任を定めた地方自治法に違反していると主張。手付金の賠償のほか、専用路の建設費用を今後支出しないよう求めている。
住民らは七月、設計委託料を支出しないよう求めて住民監査請求したが、市監査委員は九月六日付で「主張に理由がない」として棄却していた。
立川市内で三日、記者会見した原告の住民たちは「専用路がなければ共同処理もできない。小金井、国分寺の住民とも対応を考えていくべきだ」と話した。
市は「訴状が届いていないのでコメントできない」と答えた。 (加藤健太)