タイから日本に返却されるスクラップ=7月、タイ中部レムチャバン港(同国工業省提供・共同)
東京新聞「環境省、電子ごみ輸出規制強化へ バーゼル法改正」より
■ 環境省、電子ごみ輸出規制強化へ バーゼル法改正
東京新聞-2016年9月13日
環境省は13日、有害物質を含むごみによる環境汚染を防ぐための「特定有害廃棄物の輸出入規制法(バーゼル 法)」を全面改正し、鉛などを含む電子ごみの輸出規制を強化する方針を固めた。14日の中央環境審議会循環型社会部会で専門委員会の設置を決めて内容を検 討。次期通常国会への改正案提出を目指す。
同法は、先進国から発展途上国への有害ごみの輸出を規制するバーゼル条約に基づく国内法。ただ1992年の制定以来、一度も改正されておらず、発生量が増え続ける電子ごみについて明確な基準がなかった。
(共同)■ 日本の電子ごみをタイが突き返し 有害な電子基板含まれる
サンケイスポーツ-2016/08/12
約2年前に日本から輸出されたものの、電子基板などの有害な電気製品ごみが含まれるとして、タイ政府が輸入を拒否した金属スクラップ約200トンを積んだ船が12日、日本に返却するためタイ中部レムチャバン港を出航した。22日に日本に到着する予定。
返却されるのは日本の廃品業者が回収したスクラップ。リサイクル目的でタイに輸出されたが、2014年8月にタイ税関の検査で鉛を含む電子基板などが混入していることが判明した。
タイ政府は国境を越えた有害廃棄物の移動を防ぐ「バーゼル条約」で義務付けられている事前通告がなかったとして輸入を拒否し、日本に引き取りを要請。日本の業者が自主的に引き取ることになった。
タイ初の有害廃棄物返却を記念し7月28日に開いた式典で、タイ工業省のサックダー局長は「タイと日本の協力がようやく結実した」と述べた。(共同)