■ 東電廃炉、新電力負担を検討 経産省、消費者反発も
東京新聞 2016年9月9日
4月からスタートした電力自由化で、一般家庭への電力の小売りに新たな事業者が参入し、競争が働くことで電気料金の値下がりにもつながると期待されてき た。しかし、東京電力が国に助けを求め、東京電力が負担するはずだった福島第一原発の廃炉費用を新電力にも負担させる新しい仕組みが政府内で浮上してい る。廃炉費用を負担するとなると、新電力も電気料金を値上げせざるを得ないという。廃炉にかかる費用として東京電力は2兆円超の資金を用意している。しか し、エネルギー政策に詳しい都留文科大学の高橋洋教授は「少なくとも4~6兆円で収まるような数字ではないだろう」と話す。事故から5年半経った今も廃炉 の見通しは立っていないのが現状だ。高橋教授は「原子力はトータルで見れば“決して安くないのではないか”と認めざるを得ない状況になると思う。原子力政 策も大きな分岐点に至っている」と指摘する。
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東電廃炉、新電力負担を検討 経産省、消費者反発も
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