■ 焼却灰の共同処理開始 湖周行政事務組合
長野日報-2016年9月7日
岡谷、諏訪、下諏訪の2市1町でつくる湖周行政事務組合は6日、組合による焼却灰の処理の開始を記念したセレモニーを岡谷市内山の諏訪湖周クリーンセンターで開いた。焼却灰を積んだトラックが県外の民間業者の処理施設へ出発する様子を関係者約50人で見守った。
8月までは各市町で焼却灰を処理していたが、9月からは組合が行う。諏訪市に建設する計画の最終処分場は予定地の公表に至っておらず、当面は全量の処理を民間業者に委託する。
委託業者は北海道、秋田、群馬、埼玉、愛知、三重、山口各県の計7社。災害などで輸送路が寸断されたり、施設が被災したりして灰の受け入れができな くなるリスクを考慮し、岡谷市から東西に4施設ずつに地域分散して搬出する。循環型社会の構築とコストのバランスを取りながら「埋め立て」と「リサイク ル」を併用していく。
これまでの同センターの性能検査の結果によると、投入したごみ量に対する発生した焼却灰の割合は8・14%(燃え殻などの主灰は5・78%、塵状で空中に漂う飛灰は2・36%)となり、約12%だった旧岡谷市清掃工場と比べ、燃焼性能が高まったことが実証されつつある。
セレモニーの参列者は防塵マスクを着用し、クレーンを使って焼却灰をコンテナに運ぶ様子も見学。続いて運搬車両の前でくす玉を割った。
組合長を務める今井竜五岡谷市長は「最終処分場の完成までは焼却灰の全量を民間に委託することになる。事業者の皆さんには安定かつ継続的な処理をお願いしたい」とあいさつした。
災害などで民間業者の灰の受け入れが困難になった場合のリスク回避の点からも、最終処分場の早期の整備が求められている。