■袋井市 業者が家電廃棄物500トン放置 行政代執行へ /静岡
毎日新聞 2016年8月31日
袋井市は30日、同市国本の廃棄物処理業者の敷地に放置された冷蔵庫やテレビなど500トンを超える家電廃棄物を、行政代執行で撤去すると発表した。
処理費用約6300万円を9月補正予算案に計上し、議会承認を得て10月中旬にも着手するという。
同市によると、この業者は約2700平方メートルの土地に、回収した家電製品などを堆積(たいせき)。希少金属類などを抜き取った後、廃棄した部材を積み上げたままにしていた。
同市は4月、廃棄物処理法に基づき業者に措置命令を出し、7月末までに当初あった約540トンを全量撤去するよう求めていた。しかし全面的な改善が見られないため行政代執行に踏み切ることを決めた。
破損したテレビのブラウン管などから環境汚染の恐れがある鉛などが雨水で溶け出す心配があり、近くの住民が改善を求めていた。
現在も破損したブラウン管だけで約500トンあると見られ、同市は鉛処理を含めこの撤去だけで約5300万円を見込んでいる。原田英之市長は「処理費用は(業者から)回収するよう努める。汚水対策などにも取り組みたい」と語った。【舟津進】