■焼却灰処理来月から委託 湖周行政事務組合
長野日報-2016年8月30日
岡谷、諏訪、下諏訪の2市1町でつくる湖周行政事務組合は、広域ごみ処理施設「諏訪湖周クリーンセンター」(岡谷市内山)の焼却灰の処理を9月から 全量民間に委託し、岡谷市樋沢と諏訪市大曲の最終処分場への灰の搬入は今月末で終了する。諏訪市内に整備する最終処分場は建設地の公表には至っていない が、同組合は「リスク回避の視点からも整備はどうしても必要」とし、候補地の地元との間で協議を続けている。
同センターは現在、性能確認のための試運転期間中で、7月から2市1町の可燃ごみを受け入れ、24時間連続運転を継続中。伊藤祐臣組合事務局長によ ると「試運転はおおむね順調」。燃焼性能は旧岡谷市清掃工場と比べて向上した。従来は投入したごみ量に対し、12%が焼却灰として排出されていたが、同セ ンターでは8%程度に抑えられるという。7月は計画より230トンほど少ない2452トンのごみが搬入された。焼却灰の量は現在確認作業が行われており、 9月上旬には公表する方針。
焼却灰は県外の7社に委託する。処分場の所在地は岡谷市から東西に4カ所ずつ計8カ所で遠方では、北海道や山口県まで運ぶ。処理方法は埋め立て、灰 を原料に砂にする「焼成」、路盤材にする「セメント」、灰を大幅に圧縮する「溶融」の4種類。埋め立てが安く、環境への負荷が小さい「溶融」はコストが高 くなる。組合では全量委託の期間、最大で年間約1700トン(うち埋め立ては約400トン)までの処理を委託できる予算を確保していくという。