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環境省、PCB廃棄物の最新状況を公表(2013年度、2014年度)

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■ 環境省、PCB廃棄物の最新状況を公表(2013年度、2014年度)
環境ビジネスオンライン (登録) 2016年8月24日
環境省、PCB廃棄物の最新状況を公表(2013年度、2014年度)

環境省は、2013年度、2014年度のPCB廃棄物の状況について取りまとめ公表した。

PCB廃棄物の保管等集計結果について

都道府県等においてPCB廃棄物を保管する事業者から届出のあったPCB廃棄物の種類毎の保管量およびPCB使用製品の種類毎の使用量を集計したものを環境省において全国集計した。

全国の集計結果は下記(表2、表3)のとおり。都道府県単位の集計結果(表4~表15)については環境省のホームページを参照のこと。

表2:PCB廃棄物の保管状況

表2:PCB廃棄物の保管状況

表3:PCB廃棄物を保管する事業所におけるPCB使用製品の使用状況

表3:PCB廃棄物を保管する事業所におけるPCB使用製品の使用状況

これらの表2、表3において、ドラム缶等各種容器にまとめて保管又は使用している場合など、トランス等(高圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トラン ス、低圧コンデンサ、柱上トランス、安定器、その他の機器等)が台数または個数で計上できないもの、PCB等(PCB、PCBを含む油、感圧複写紙、ウエ ス、汚泥)が重量や体積で計上できないものについては、事業所数のみ計上されている。計上されていない保管量及び使用量の詳細は都道府県単位の集計結果 (表4~表15)を参照のこと。

なお、PCB等については、重量または体積で計上されたもののうち、体積で計上された分については、1L=1kgとして重量に換算して集計した。

微量PCB汚染廃電気機器等はその他の機器等に含まれている。

確実・計画的なPCB廃棄物の処理に向けて状況を把握

ポリ塩化ビフェニル(PCB)はは難分解性で慢性毒性を有する化学物質で、電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱/冷却用の熱媒体、感圧複写紙 など、様々な用途に利用されていたが、昭和43年に発生したカネミ油症事件でその毒性が社会問題化したことから、日本では昭和47年以降製造は行われてい ない。しかし、既に製造されたPCBについては、その廃棄物の処理が長年の課題となっている。

PCB廃棄物特別措置法では、PCB廃棄物のおそれがある廃電気機器、廃油、汚染物等(ウエス、汚泥等)については、PCB含有の有無を調査・分析 し、PCB廃棄物であった場合、届出・適正保管し、定められた期限までに処理・処分を行うことになっている。また、事業者は、2027年3月31日まで に、PCB廃棄物を自ら処分するか、もしくは処分を他人に委託しなければならないとされている。

現在、高濃度PCB廃棄物の処理は、2001年に制定されたポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB廃棄物特別措置 法)に基づき、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の全国5カ所の処理施設において、立地地域の関係者の理解と協力の下、進められている。立地 地域の関係者と約束した処理施設ごとの計画的処理完了期限は、早いものでは2018年度末、遅いものでも2023年度末とされている。しかし、処分委託し ない事業者や使用中のPCB使用製品も存在し、その達成が危ぶまれる状況となっている。

こうした状況を踏まえ、PCB廃棄物が早期に確実かつ適正に処理されるよう、PCB廃棄物を保管する事業者が一定期間内にその処分を行うことを義務付ける等の措置を講じた改正PCB廃棄物特別措置法が2016年5月2日に公布された。

なお、PCB廃棄物は、PCB濃度等により、高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に分類される。高圧トランス・コンデンサ等の高濃度PCB廃棄 物は前述のとおり、JESCOで処理を行い、低濃度PCB廃棄物については環境大臣が認定する無害化処理認定施設および都道府県知事等が許可する施設で処 理を行っている。

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