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住友大阪セメント/資源リサイクル加速/栃木工場は使用量800 超

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■ 住友大阪セメント/資源リサイクル加速/栃木工場は使用量800 超
日刊建設通信新聞 (会員登録) 2015年11月24日
 住友大阪セメントは、セメント製造時の資源リサイクルを加速している。原燃料として廃棄物や副産物を再利用するセメント1t当たりの割合は同社の岐阜工 場が業界水準を大きく上回る592㎏で業界トップ。それに次ぐ589㎏の栃木工場は木質チップなどバイオマス発電用の燃料まで含めれば、使用量は800㎏ を超え、他を寄せ付けない資源リサイクルを実現し、地域の循環型社会構築に貢献している。
 栃木工場は年間90万tの生産能力を持つ中規模工場でありながら、輸送アクセスの良さから、関東や東北、北陸まで広域にセメントを供給する。工場周辺には自動車工場などが多くあるため、廃棄物などを受け入れやすく、資源リサイクル拡大の基盤が整っている利点もある。
 2009年4月には、同社で初めて工場内に木質チップを主燃料とするバイオマス発電設備を稼働させ、セメント製造時の資源リサイクルをさらに加速してき た。発電出力は2万5000kWにも達する。14年度のリサイクル量はバイオマス燃料も含めると、801㎏を記録した国内のセメント工場では最大の資源リ サイクル量を誇る。
 9月に鬼怒川の堤防が決壊した水害の際には、被災した茨城県常総市から水に浸かった約1375tの米や、畳も受け入れ、再利用した。大嶋信太郎工場長は「静脈産業も社会資本に組み込まれている。廃棄物処理も胸を張って動脈産業と言える」と工場の果たす役割を強調する。
 セメント協会の調べによると、14年度の業界平均は479㎏。資源保護の観点から廃棄物や副産物の再利用を推し進め、最終処分場の延命化に向け、業界を 挙げて取り組んでいる。高炉セメント専用を除けば、国内工場の中でも同社の岐阜、栃木工場は資源リサイクルで業界を一歩リードしている。
[ 2015-11-24  3面]


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