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汚染土撤去せず着工へ 滋賀・野洲の第一三共メガソーラー

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汚染土撤去せず着工へ 滋賀・野洲の第一三共メガソーラ 
京都新聞 2015年8月27日

 大手製薬会社の第一三共(東京都)が滋賀県野洲市野洲の農薬工場跡地で計画しているメガソーラー(大規模太陽光発電所)建設に関連し、跡地に埋設 されているヒ素や水銀などの有害物質を含む汚染土を全面撤去するよう、野洲市が同社に求めている。同社は「安全上問題ない」として9月から工事を始める。

  工場は三共(当時)が1939年に操業開始し、2003年に閉鎖した。汚染土は50年代後半に起きた火災で焼けた廃農薬を埋めた際にでき、県や野洲町(当 時)の指導で92年に高濃度の表層部分を撤去、深部の土はコンクリートと混ぜて不溶化し、埋めた。埋設量は約2万8千立方メートル。

 今年 7月、同社が市と県に、工場跡地に市内最大出力となる4メガワットの太陽光発電所建設を計画していることを説明。運営は別会社が行うことになっており、市 は今月4日、実質的な管理責任者の変更で「汚染土の処理責任の分散につながる」と建設前の撤去を求める要望書を提出した。市によると、跡地での同社の地下 水調査で有害物質のエンドリンが規定値を超えて検出されており、問題は解消されていないとしている。

 これに対し、同社は「地上部のみの施 工で地下に影響はなく、跡地管理も継続的に実施する」として現時点では撤去しないと回答した。地下水は浄化して野洲川に放流しており、問題ないと説明して いる。山仲善彰市長は「法律には抵触しないが、企業の社会的責任の観点で懸念があり、今後の対応を考えたい」としている。

   

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