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Channel: 東京23区のごみ問題を考える
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23区の 「清掃事業年報(平成26年度)」 公表 --23区のごみ量は約278万トン(前年比約3万トン減)--

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平成26年度の東京23区の「清掃事業年報」が公表された。
23区のごみ量は、区収集及び持込みごみを合わせて、2,783,317.74トン
前年度と比較して、33,491.00トン(1.2%)の減少
区収集ごみ量(可燃、不燃、粗大)は約3万8千トンの減少、持込ごみは約4千トンの増加

東京二十三区清掃一部事務組合 2015年8月25日
平成26年度清掃事業年報を掲載しましたNEW!

 26nenpouhyoushi清掃事業年報の閲覧

清掃事業年報(平成26年度)(PDF:2,983KB)

平成26年度における23区のごみ量は、区収集及び持込みごみを合わせて、2,783,317.74トンでした。これは前年度と比較して、量で33,491.00トン、率にして1.2%の減少でした。





23区の清掃事業(中間処理)、事細かに事業年報にまとめられている。
数字だけを眺めていても、おもしろくもないし、よくわからないのでグラフにしてみた~
以下、グラフは清掃一組「清掃所業年報」から作成

とりあえずは、気になる清掃工場の処理状況から~

◆清掃工場等焼却量の推移◆ ※災害廃棄物は東京都大島町分




◆清掃工場 搬入総括表、受入形態別◆


※京浜島不燃ごみ処理センター分112.46トンは、京浜島で処理している粗大ごみの可燃分


◆清掃工場別焼却量◆


有明清掃工場への全搬入量は105,903.54トン、
うち管路収集分は4,076.51トンで全体の3.8%となっている。
内訳:港区分(2,204.18トン)、江東区分(1,865.63トン)、品川区分(6.70トン)


◆清掃工場別 稼働日数◆

平成26年度の清掃工場の稼働日数は平均は278日(大田新工場は5月~9月が試運転、10月から稼働)
休炉の内訳は、定期点検補修工事による休炉か、故障か、調整なのかは、10月頃公表される「清掃工場等作業年報」をみないとわからないが~
平成25年度は、平均稼働日数が283日ということで、、、一般廃棄物処理基本計画改定の際、これまでの「計画年間稼働日数」293日が、283日に変更になった。これは、清掃工場の焼却能力,600t/日であれ、実際には365日稼働するわけではないので、、600t/日×283日=169,800t/年の処理能力と。施設整備計画などで、実際の処理能力を計算するときに使われ、ごみ焼却量の余力計算などに大きく影響する数字。
世田谷清掃工場は、故障やトラブルによる休炉日数が多いので216日の稼働。平成27年度は今のところほとんど稼働していないので、,,更に稼働日数が落ち込むのか、、



◆23区清掃工場 区収集・持込  搬入内訳◆

平成26年度も、34%が事業系の持込ごみとなった。


 


23区別のごみ収集量など

◆区収集可燃ごみ量の推移、各区別◆

各区別可燃ごみ量の推移は、容器包装プラスチック類分別収集の実施区、未実施区の違いもあるが、数年が経過し、容リプラ効果もあまりなくなった。各区と も、増加傾向は見られなくなったが、減少の努力をしている区、横ばいの区と、際立つ違いがある。(文京と大田は、容リ協会への申込はしているが、回収実績は少ない)



◆区別ごみ収集量(区収集分)と1人1日当たりのごみ排出量◆

区収集分といえども、区収集の事業系ごみも含まれるため、都心部や繁華街で事業系ごみの多い区もあり、単純に比較はできないが~
23区の清掃事業、ごみの減量やリサイクル、収集・運搬は各区の仕事である。ごみ減量取り組みも、意欲も施策も、区によってかなり違う、、、



※人口は、東京都総務局統計部発行の「住民基本台帳による人口(日本人及び外国人)」の平成26年10月1日現在の数値

◆23区 1人1日当たりごみ量(g)推移【区収集ごみ】◆


--この1人1日当たりごみ量(g)は「区収集ごみ」だけの計算--

◆23区 【区収集ごみ】1人1日当たりごみ量(g)一覧表◆

-順位のようになってしまったが、単純にエクセルで並び替えをしたため、同量のごみ量の区も多々あり---





 


23区では、環境省が毎年発表する「一般廃棄物の排出及び処理状況等」での「1人1日当たりの排出量(g/人/日)」や「リサイクル率(%)」はあまり浸透していない?
多くの区で、1人1日当たりのごみ排出量に「区収集ごみ」の但し書きがつく。それは、事業系の持込ごみが23区をまたがって収集しているため、区別に実測されていないためと思われる。詳しくは、「一般廃棄物の1人1日当たりの排出量(g/人/日)とリサイクル率(%)、23区の場合~ 2015年08月14日」参照


環境省が発表している23区のデータは~



環境省の報告では、23区それぞれの内訳がでていないので、公表されている数字を使って、23区の各区別の総排出量と1人1日当たりの排出量を換算し、グラフにしてみた。全国の自治体のように、生活系と事業系の区分はできないので、区収集ごみと持込ごみの区分で、、、


平成26年度は

●23区ごみ総排出量と1人1日当たりの排出量

 事業系ごみの多い千代田、中央、港、渋谷の1人1日当たりは欄外となってしまった~
都心部や繁華街をかかえる区は、持込ごみ量の割合が圧倒的に多く、区収集ごみに占める事業系のごみも多い。
また、昼間人口と夜間人口の差も大きいので、1人1日当たりで計算すると、気の毒なほどの数字になってしまう。

 

 
●23区1人1日当たりの排出量とリサイクル率

た だし、このリサイクル率には、中間処理後の資源化分は加えていない。よって、本来は、その分リサイクル率は各区とも若干上昇する。平成25年度分でいえ ば、中間処理(焼却、粗大、不燃)後の資源化量は合計で74,817tとなっている。それぞれの排出割合によって、資源化量も案分すると、正確なリサイク ル率がでてくるはず、、、

 

23区平均(平成25年度)1人1日当たりのごみ排出量 1,022g/人/日 ← 東京都平均949g/人/日、全国平均958 g/人/日リサイクルR率 18.3%←東京都平均23.2%、全国平均20.6 %

東京都の “長期ビジョンで示した目標” 一般廃棄物のリサイクル率の向上では
「2024(平成36) 年までに35%に高める」となっている~
果たして、よほどの施策がない限りは、現状の推移ではとうてい困難、、23区が足を引っ張る、、、、、
(ただいま提案・意見募集中)持続可能な資源利用に関する提案・意見募集(東京都環境局)

 


◆灰溶融施設、スラグ生成量の推移◆

原発事故の影響がなくとも、もともとがほとんどの施設が安定稼働をしているとはいいがたかった。しかし、平成23年度、24年度は、夏場は全面停止、全施設で1炉稼働、主灰の単独溶融に切り替えた。平成25年には、「今後の灰溶融処理の休止」ということで、7施設のうち、5施設をを順次休止し、平成28年度以降は、多摩川と葛飾のみ稼働させるということになった。
中防灰溶融施設は、平成25年度末で休止となっているのに、平成26年度も4月~8月までに約3千トンの生成となっていたので、なんてこったと思ったら、生成量とはなっているが、「生成量は清掃工場で生産されたスラグのうち工場外へ搬出された量」ということのようだ~


※世田谷灰溶融スラグ生成量はガス化溶融炉(300t/日)のスラグも含む


◆溶融量とスラグ生成量の推移◆

溶融量は、事業年報では、灰投入量の自工場分の記載がなく、毎年度、作業年報から抜粋している。
従って、平成26年度の溶融量はまだわからない。
---溶融すると容積は減少するようだが、重量的には溶融量よりも増えている年もある---





◆23区埋立処理量の種類別内訳◆



◆埋立処分量の推移 23区分◆

廃プラスチックの分別区分変更で焼却となって以来、埋立処理量が大幅減少していたが、さすがに、平成23年度は、平成20年度並みに戻ってしまった。こうしてみると、中防外側の埋立量が激減しているので、、、もう、満杯となってしまったのか?!





◆23区 清掃工場残灰等 埋立処分量の推移◆

焼却灰は増加傾向、灰溶融処理政策の破綻、、、
しかし、財政面からも、安全面からも、灰溶融炉の休止は大歓迎、
それにともなう焼却灰埋立量の増加は、不燃ごみ残さのプラスチック等の可燃分(現状は埋立処理)を,焼却することでかなりカバーできるということであったが、、、灰溶融処理に変わる施策として、平成26年度から「主灰のセメント原料化事業」が始まっている。平成26年度は、実証試験分として1,987.40トンの主灰が搬出されている。(年報の「ごみ処理作業総括表」の資源化の項目にカウントされず)



◆23区 清掃工場残灰等 の内訳 推移◆

灰溶融スラグの埋め立て分は大田第二工場分




◆23区清掃一組で受け入れている産業廃棄物◆


※他に、平成16年頃から事業系の不燃皮革ごみも若干量受け入れている。


◆産業廃棄物の埋立処理量(東京都分)◆

平成23年度、24年度は、23区分の焼却灰の埋立量の増加もさることながら、東京都分は、上水スラッジと、下水汚泥焼却灰は、放射能汚染で資源化できずにすべて埋立、おまけに多摩地域の下水汚泥焼却灰も受入ているので、大幅増加。





おまけ
◆23区のごみ量推移(明治33年~平成26年)◆

この1人1日当たりのごみ量は、単純に23区のごみ総量を人口で割ったもの
(環境省の計算の資源過分も含むごみ総排出量と異なる)


※平成10年度までは「東京都清掃事業百年史」参考、以降は清掃事業年報などから作成


とりあえず~
一頃の猛暑から、ここ数日はとても過ごしやすくなってた。
リサイクル編も一気にやりたいところだが、また明日、、



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