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宙に浮く汚染牧草処理 腐敗、農家苦悩/宮城

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宙に浮く汚染牧草処理 腐敗、農家苦悩  
河北新報 2015年7月20日

 東京電力福島第1原発事故の放射性物質で汚染された農業系廃棄物が生産現場に影を落とす。事故から4年以上を経過しても処理の見通しは立っていない。
 栗原市で牛33頭を飼育する菅原実悦さん(67)は、幾重ものビニールで覆った汚染牧草のロールにため息を漏らす。
 一つ約250キロのロール160個は2011年夏ごろから、牧草地に置いている。野ざらし状態で一部はビニールが破れている。
 「雨水がロールに染みれば腐敗が進み、さらに土に染み込む。何とかしてほしい」。長期の放置は牧草地の再汚染を招きかねず、菅原さんの訴えは切実だ。
 放射性物質が1キログラム当たり8000ベクレルを超す指定廃棄物の汚染稲わらが2235トンと、宮城県内で最も多い登米市。202トンの稲わらは、南三陸町との間で使用しなくなったトンネルの中に運び込んだ。
 当初、国が一時保管の期間として示した2年は、とうに過ぎた。南三陸町側のトンネル入り口は土のうで閉鎖されたままだ。(写真部・及川圭一)

[メ モ]宮城県によると、県内で放射性物質に汚染された農業系廃棄物は約5万2545トン。稲わら4949トン、牧草2万832トン、ほだ木1万7740ト ン、堆肥9013トンなど。多くは農家の敷地内や一時保管場所に置かれている。県内では8000ベクレル超の指定廃棄物の最終処分場建設も決まっていな い。

かといって、牛に食べさせるのも、、、
汚染牧草を食べ続けている「希望の牧場」の牛たちは~

<汚染牧草>被ばく牛の命綱に |
河北新報-2015年7月20日
 栗原市などで発生した汚染牧草の一部は福島県内に運ばれ、被ばくした牛の飼料として活用されている。
 南相馬市、浪江町にまたがる「希望の牧場」。東京電力福島第1原発事故の影響で食用出荷はできないものの、募金や書籍販売の収益で和牛約330頭を飼育している。
 牧場は2012年ごろ、宮城、栃木両県から広域的に飼料集めを始めた。牧場の吉沢正巳代表(61)は「栗原からは5000個程度のロールを運んだ。牛の窮状を知った農家が提供してくれている」と話す。
 1キロ当たり100ベクレル超の放射性セシウムを含む汚染牧草は本来、飼料に活用できない。国は焼却を目指すが、灰処理のめどが立たず農家による保管が続く。
 牧場周辺には、被ばく牛を飼うことによる環境への影響を懸念する声もある。吉沢さんは「牛は被ばくの実情を探る研究材料になる。岩手などにも飼料の供給先を開拓し、あと5年は牧場を運営したい」と理解を求める。

   

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