■ 水銀を特別管理産廃に=水俣条約関連法案提出へ-環境省
時事通信 2015/01/20
水銀の使用を原則禁止する「水俣条約」の批准に向け、中央環境審議会(環境相の諮問機関)の専門委員会は20日、水銀を通常の廃棄物より厳しい規制がかか る特別管理産業廃棄物に指定するよう求める報告書をまとめた。審議会の別の専門委も既に水銀の排出削減対策などを提言。環境省は26日に召集される通常国 会に関連法案を提出するなど規制強化を進め、早期の条約批准を目指す。
水銀は、国内でも電池や薬品、温度計など幅広い製品に使用されてきた。し かし、化学工場から排出された水銀が原因で重い神経疾患にかかる水俣病が1956年に公式確認され、政府は68年に公害病に認定。これを契機に国内での使 用量は大幅に減ったが、廃棄された製品から集めた水銀の輸出は続けられた。2013年に熊本市で開かれた国際会議で、水俣病を教訓に水銀の使用や排出、輸 出入を厳しく規制することを定めた水俣条約が採択された。
規制強化により行き場を失う水銀の増加が見込まれる。このため報告書は、水銀を特別管理産業廃棄物に指定し、外部に漏れないよう厳重な対策を施した管理型や遮断型の最終処分場で処分するよう求めた。
■水俣条約
時事通信-2015/01/20
水俣条約 正式名称は「水銀に関する水俣条約」。締約国は、電池や温度計など水銀を使用した製品の製造、輸出入を2020年までに原則禁止するほか、水銀 鉱山の開発をやめることなどが義務付けられる。適正管理に取り組む途上国への資金援助や技術支援の実施も盛り込んでいる。
13年に熊本市で、水俣病を教訓に水銀による健康被害や環境汚染の防止策を話し合う国際会議が開かれ、採択された。50カ国・地域が批准してから90日後に発効する。国連環境計画(UNEP)によると、発効は16~17年になる見通しだ。
委員会を傍聴しました~
これで平行して行われていた3つの委員会答申がでそろったというところ。
今日の議論で、パブリックコメント回答や、答申案の若干の字句修正が行われ、
26日に召集される通常国会に関連法案を提出するようだ。
■中央環境審議会循環型社会部会水銀廃棄物適正処理検討専門委員会(第5回)の開催
日 時:平成27年1月20日(火)13:00~15:00
場 所:大手町ファーストスクエアカンファレンス RoomA
議題
(1)他部会における検討状況(水銀廃棄物との関連分野)
(2)水銀廃棄物適正処理検討専門委員会報告書(案)について
(3)その他
パブリックコメント
意見の提出者数:41通
(内訳)
・地方公共団体:2通
。NPO等:2通
・民間企業:11通
・業界団体:7通
・個人または無記名:19通
(意見件数119件)
これまでの開催状況
■水銀廃棄物適正処理検討専門委員会
委員名簿
議事次第資料・議事録一覧
平成26年10月8日 水銀廃棄物適正処理検討専門委員会(第4回) 議事録 / 議事次第・配付資料
平成26年8月28日 水銀廃棄物適正処理検討専門委員会(第3回) 議事録 / 議事次第・配付資料
平成26年7月2日 水銀廃棄物適正処理検討専門委員会(第2回) 議事録 / 議事次第・配付資料
平成26年6月4日 水銀廃棄物適正処理検討専門委員会(第1回) 議事録 / 議事次第・配付資料
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中央環境審議会 循環型社会部会 水銀廃棄物適正処理検討専門委員会
●水俣条約を踏まえた今後の水銀廃棄物対策について(案) [PDF 755 KB]
中央環境審議会 大気・騒音振動部会 水銀大気排出対策小委員会
●水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策について(答申案) [PDF 79 KB]
産業構造審議会 製造産業分科会 化学物質政策小委員会制度構築WG
中央環境審議会 環境保健部会 水銀に関する水俣条約対応検討小委員会合同会合
●水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策について(第一次答申) [PDF 1.4 MB] 平成26年12月22日答申
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