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世田谷清掃工場1号炉(流動床ガス化溶融炉) 炉室内で高濃度ダイオキシン類検出の原因調査の途中経過は~

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☆東京二十三区清掃一部事務組合「世田谷清掃工場」パンフレットより(ガス化溶融設備フロー)

炉室内で高濃度ダイオキシン類が検出され、11月19日から炉停止している世田谷清掃工場のガス化溶融炉(流動床式)、
先日、清掃一組から工場周辺大気の環境測定結果の公表はあったものの、事故原因等の調査報告はまだでていない。

世田谷区の植田靖子区議が「世田谷清掃工場1号炉停止 炉室内で高濃度ダイオキシン類検出のため」を12月19日付けでHPにアップしていたので、原因と対策の途中経過を知ることができた。おそらく、これで作業環境測定の結果が問題なければ、稼働の再開ということになり、そこで清掃一組としても公表できるのだろう。なにしろ、ダイオキシン類の測定結果は時間がかかる、
詳細は、植田靖子区議「世田谷清掃工場1号炉停止 炉室内で高濃度ダイオキシン類検出のため」参照のこと

今回原因と疑われた2か所と対策(植田区議のHPより転載)
1、ガス化溶融炉の「散気管」の接合部のシール材。「散気管」とは流動床式ガス化溶融炉の砂に空気を噴出して撹拌するための設備。
シール材を交換。
2、「砂循環エレベーター集じん機」の排気排管のつまりによるガス漏洩。排気排管内に堆積物を除去。「砂循環エレベーター集じん機」とは、コンベアなどの各設備の負圧を確保して点検口などから炉室内にガスが逆流するのを防ぐための設備。

前回、2011年6月に同様のダイオキシン類超過の原因と対策
1 作業環境を第3管理区域とした原因
焼却炉(ガス化炉)下部のエキスパンション※からのガス漏洩によるものです。
※ガス化炉の運転・停止によって起こる温度差による炉の膨張・収縮や、不燃物抜出装置の振動を繰り返す装置間に隙間(クリアランス)を設けて装置同士の破損を防ぐための伸縮継手
2 作業環境改善のための対策
(1) エキスパンションの材質を変更して、耐久性及びシール性を向上させます。
(2) 吸気用集じん器を増設して、集じん設備(搬送コンベアやバンカ)点検口等から炉室への逆流防止を行い定常作業時の作業環境改善を図ります。
(3) 地下1階焼却炉室内に空気清浄機を常設し、作業環境の改善を図るとともに、外部環境への対策を強化します。

ほんとうに何かと問題の多い、世田谷清掃工場のガス化溶融炉
いまダイオキシン類で問題となっている、高島市の清掃工場と同じ、川崎重工の流動床ガス化溶融炉


☆東京二十三区清掃一部事務組合「世田谷清掃工場」パンフレットより


パンフレットを見てもよくわからず、
結局、清掃一組のHP 可燃ごみの処理 > 焼却炉のしくみの図がいちばんわかりやすかった~


清掃一組 世田谷清掃工場 概要
所在地:東京都世田谷区大蔵一丁目1番1号
工期 着工:平成16年7月、しゅん工:平成20年3月
敷地面積:約30,000平方メートル
建設費:166億8千5百万円
ごみ焼却炉  ←川崎重工
炉型式:連続運転式ガス化溶融炉(流動床式)
設計最高発熱量:12,100KJ/kg
規模(炉基数):300トン/日(150トン×2)
焼却能力:300トン/日
灰溶融炉   ←←川崎重工(今年度末で休止予定)
炉型式:プラズマ式(電気式)
規模(炉基数):120トン/日(60トン×2)
余熱利用 発電出力:6,750kW、給熱:蒸気、世田谷美術館

関連(本ブログ)
世田谷清掃工場焼却炉停止に伴う大気環境測定結果について2014年12月12日
『世田谷清掃工場は工場棟内炉室のダイオキシン類濃度が上昇したため焼却炉を停止しています』とのこと~2014年11月20日)
23区 世田谷清掃工場焼却炉の停止原因と今後の対応について2011年07月06日
23区 「世田谷清掃工場焼却炉の停止について」清掃一組2011年06月13日
23区 世田谷清掃工場の操業停止について/世田谷区(2011年06月11日)


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