稼働後数秒で爆発・上山 発電施設、県警は過失傷害容疑も視野
山形新聞 2019年2月7日
上山市金谷の金谷工業団地にある「山形バイオマスエネルギー」の発電施設で6日に発生した爆発事故は、発電装置の稼働スイッチを入れて数秒で、水素タンク内の爆発が起きていたことが7日、関係者への取材で分かった。当時は施工した東京都内の専門業者が、引き渡し前の試運転中だった。上山署などは同日、実況見分を実施。県警は業務上過失傷害容疑での立件も視野に捜査している。
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関係者によると、この発電施設は木材を細かく裁断したチップを熱し、炭化させることで水素などを発生させ、そのガスを燃料にエンジンを動かして発電するタイプ。爆発したタンクは燃料となるガスをためるために設置されており、水素や一酸化炭素が貯蔵されていた。実況見分の結果、タンク上部にあった金属製のふたが吹き飛んだ他に、下部の金属版も爆発の勢いで脱落していたことが分かった。
試運転を担っていたのは木質バイオマス発電施設などの設計・施工を請け負った「テスナエナジー」で、事故当日は午後4時ごろから、試運転に向けた作業を進めていたという。県警は、スイッチを入れた際、何らかの原因でタンク内の水素ガスに引火し、爆発が起きたとみて、当時の状況を調べている。
この日は発電施設を担当する経済産業省関東東北産業保安監督部東北支部の職員も立ち入り、現場の状況を確認した。… … …
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