■排ガス中の水銀除去新システム概要
JFEエンジニアリング「廃棄物焼却排ガス中の水銀除去新システムを商品化~「大気汚染防止法改正」に対応~」から

2018年4月17日
JFEエンジニアリング株式会社
2013年に水銀による環境汚染防止を目的として「水銀に関する水俣条約」が採択されました※1。わが国ではこれを受けて大気汚染防止法の一部が改正され、本年4月1日より排ガス中の水銀濃度が規制されました。
排ガス中の水銀は、その濃度を分析計により計測可能であり、活性炭を吹き込むことで除去されます。しかし、排ガスには分析計に悪影響を与える多量のばいじんが含まれているため、従来は水銀濃度に合わせた適切な量の活性炭を吹き込むことが困難でした。このため、ばいじんの影響を受けない分析計の開発と、活性炭の吹き込み量を制御するシステムの構築が課題となっていました。
この課題を解決するため当社は、分析計については日本インスツルメンツ株式会社※2と共同でばいじん除去機能を有する装置を開発するとともに、変動する水銀濃度に対応し最適量の活性炭をタイムリーに吹き込めるシステムを当社独自に構築しました。クリーンプラザふじみ※3における約1年間の長期実証試験の結果、最も厳しい新設施設向けの基準値である30μg/Nm3以下を維持でき、かつ活性炭の使用量を従来から半減させ、コスト削減にも貢献できることを確認しました。
当社は、より安全な廃棄物処理施設運営を実現するために、今後「水銀に関する水俣条約」に対応した本システムを提案してまいります。

以上