☆グラフは、有害化学物質削減ネットワーク「PRTR検索」で都内のダイオキシン類届出、総排出量0.1mg-TEQ以上を抽出し作成した。
有害化学物質削減ネットワーク(Tウオッチ)PRTR情報データベースで、2014年の東京都内のダイオキシン類の排出量と移動量を検索してグラフにしてみた。(気がつくのが遅いので1年遅れではあるが~) 排ガスの規制値をクリアしていても、、、毎日毎日出し続けていると、、ダイオキシン類も総排出量にすると、、ナノの単位ではなく、ミリグラム、グラムとなってしまう。
●都内のダイオキシン類 総排出量(大気や水へ)
2014年は、該当施設は92事業者で総排出量は1,466.7mg-TEQ(2013年は2,102.6mg-TEQ)
(排出量が大きく減少しているのは、江東区新砂の大三製鋼が2014年2月末に工場操業休止の影響もあり)
島しょ清掃工場と多摩地域の清掃工場が圧倒的に多い、 そして民間焼却施設、製鉄関連企業
島しょの焼却施設でだけで55%を占めている。多摩地域で11%、民間焼却施設で18%
23区の清掃工場は、建替えやダイオキシン対策工事などで、すべての施設で極わずかな排出量となっている、、
●都内のダイオキシン類 総移動量(焼却灰の埋立処分など)
2014年は、該当施設は92事業者で総移動量は73,715.9mg-TEQ(2013年は107,855.7mg-TEQ)
総移動量となると、ごみ焼却量の多い23区の清掃工場が32%、多摩地域の清掃工場で57%を占めている、
■化学物質排出移動量届出制度(PRTR)
2014年 東京都内ダイオキシン類の該当施設は92事業者
都内総排出量:1,466.7mg-TEQ ←大気・水へ排出分
(2013年:2,102.6mg-TEQ、2012年:1,537.9mg-TEQ)
都内総移動量:73,715.8 mg-TEQ ←最終処分場で埋立処理等
(2013年:107,855.7mg-TEQ、2012年:101,650.6mg-TEQ)
☆有害化学物質削減ネットワーク「PRTR検索」で東京都内のダイオキシン類 総排出量(2014年)の届出を抽出
一方、東京都発表の2014年度都内ダイオキシン類排出量
■ 平成26年度都内ダイオキシン類排出量推計結果及び環境中のダイオキシン類調査結果について(平成27年7月29日)
総排出量の推計値は、1. 20g-TEQ*/年
(参考:平成23年度 1.98g-TEQ*/年、平成24年度 2.02g-TEQ*/年、平成25年は1.37g-TEQ*/年、平成26年は1.20g-TEQ*/年)
と いうことで、PRTR届出制度の数値と、東京都の環境中のダイオキシン類推計データとは、若干の開きはあるのだが、PRTR届出制度は、いわゆる各事業者の自己申告データなの で、大幅にそれを下回って考える必要もないのだろう。おそらくマニュアルどおりに、排ガスの実測値に年間排ガス量や排水量、ごみ焼却量を掛けて計算したも のだろう。廃棄物焼却施設の排ガスは、ノルマルリューベパーアワーの法規制で、総量規制はないのだが、このPRTRの総排出量が、排ガスのダイオキシン類 のほぼ総量計算と思っていいのだろう。
ダイオキシン類の発生源は、東京都内でも、廃棄物の焼却施設が8割以上を占めている。ただし、23区に関し ての発生源は、一般廃棄物の焼却施設からは僅かで、江東区新砂の大三製鋼と足立区綾瀬の千代田鋼鉄が大きな排出源となっている。(大三製鋼は2014年からは操業休止)
ダイオキシン類総移動量は、ごみ焼却などの飛灰は、溶融処理やキレート処理後に埋立処分場に運ぶということ になるのだが、処理をまかり間違えば、中国のように、飛散による環境汚染、埋立処分場での環境汚染にもつながる。そういうことにならないように、十分な安 全対策の上で、埋立による封じ込めを願うのみ。
都内のダイオキシン類の総排出量、2011年はチェックしなかったが、2010年に比べると2012年は減少傾向に思えたが、2013年はなんと増えている。そして2014年は減少した。父島クリーンセンターはどうなっているのか、、、設備の老朽化なのか、、、年度によりかなりばらつきはあるが、、老朽化施設は建て替えなどで、休止、あるいは廃止になっているのか、
TウオッチPRTR検索 ダイオキシン類届出 東京都 2014年 該当件数92件
総排出量の多い順
会社名/工場名 総排出量 (mg-TEQ ) 総移動量 (mg-TEQ ) 1 小笠原村 父島クリーンセンター 616.600006 0 2 千代田鋼鉄工業株式会社 綾瀬工場 190 0 3 比留間運送株式会社 伊奈平工場 110 160 4 神津島村清掃センター 87 20 5 日本衛生株式会社 79 80 6 新島村 ごみ焼却場 70 0.23 7 立川市 清掃工場 62 2000 8 株式会社戸田葬祭場 44 0 9 相田化学工業株式会社 36 0 10 八王子市 戸吹清掃工場 31 1200 11 月島食品工業株式会社 東京工場 24 5.4 12 小平・村山・大和衛生組合 18 710.00003 13 町田市 町田リサイクル文化センター 16.000099 22000 14 東京都 大島町千波環境美化センター 16 1.8 15 八王子市 北野清掃工場 13 750 16 株式会社リスト 焼却センター 11 2400 17 武蔵野市 武蔵野クリーンセンター 5.8 1100 18 利島村 清掃センター 5 0.88 19 国立医薬品食品衛生研究所 4.4 3.10E-06 20 日野市クリーンセンター 4.1 250.0086 21 株式会社シンシア シンシア品川R・Cセンター 3.5 5400 22 新島村 式根島クリーンセンター 2.6 0.14 23 西多摩衛生組合 2.4 9100.000013 24 国分寺市 清掃センター 2.3 610 25 東村山市 秋水園 1.9 36 26 東京都下水道局 清瀬水再生センター 1.346 1.70E-05 27 東京臨海リサイクルパワー株式会社 1 1.03 28 中間貯蔵・環境安全事業株式会社 東京事業所 0.97 0.0165 29 東京都 南部スラッジプラント 0.76 0.022 30 株式会社ハチオウ 八王子工場 0.73 0.420023元データ
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■都内のダイオキシン類の排出量と移動量(2013年PRTR制度届出から)、ごみ焼却施設など施設別に~ 2016年03月27日