■ 滝沢市、家庭ごみ有料化検討 年度内に方針決定
岩手日報-2016年11月28日
滝沢市は家庭ごみの有料化を検討している。既存焼却施設の耐用年数が迫る中、ごみを減らすことで施設の延命と処理経費軽減を図る考え。同市を含む盛岡広域8市町は焼却施設を1カ所に集約する計画を進めており、同市は施設が稼働する2029年度までの延命を狙う。県内で有料化を導入した北上市では減量の効果が表れているが、経済的負担を伴う施策には住民の理解が不可欠。滝沢市は市民へのアンケート調査を月内に終え、年度内をめどに方針を決める。
同市で収集されたごみは現在、滝沢・雫石環境組合の滝沢清掃センター(同市大石渡)で処理。同市と雫石町が量に応じて処理費用を負担している。
市によると、同市の14年度のごみ排出量は約1万8千トンで、焼却費用などの年間経費は約10億5千万円にも上る。同センターは02年から稼働。一般的に耐用年数は15~20年とされており、メンテナンス費用の負担も年々大きくなる。29年度に見込まれる処理施設集約化まで延命させるためには、ごみの減量による運転時間の短縮などを図る必要があるという。
県内で唯一、有料化を導入する北上市は市指定のごみ袋の価格に一定の手数料を上乗せして徴収する方式で08年から実施。15年度の可燃・不燃ごみの収集量は07年度比85%で、減量効果が続いている。