■ ベトナム初の原発案件が白紙か、今国会で討議へ
日刊ベトナムニュース 2016年11月10日
チャン・トゥアン・アイン商工相は10日、南中部沿岸地方ニントゥアン省で計画されているベトナム初の原子力発電所建設プロジェクトの中止を求める決議案を政府代表として国会に提出する予定だ。
国会は今週中に個別会議で同案について討議した後、国会議事堂で更に議論を交わす。11月22日に同案を採決にかけ、投票により同プロジェクトの中止の可否を決定する。
同プロジェクトは2009年に国会で可決された。ニントゥアン省の2か所に100万kW級の原子力発電プラントを2基ずつ建設する計画で、第1ニントゥアン原子力発電所はロシアの支援、第2ニントゥアン原子力発電所は日本の支援を受けている。
当初の計画では、同省トゥアンナム郡フオックジン村に建設が予定されている第1ニントゥアン原子力発電所は2014年に着工、2020年に稼動を開始することになっていたが、直近の報道では2020年以降の着工に延期されている。
■ ベトナム、原発計画を撤回方針=福島事故機に見直し-日本のインフラ輸出に打撃
時事通信-2016年11月10日
【ハノイ時事】ベトナム政府が、南部ニントゥアン省で計画していた原発建設計画を撤回する方針を決めたことが10日分かった。東京電力福島第1原発事故を契機に見直し機運が高まり、財政難も加わって白紙に戻すのが適当と判断した。ベトナムメディアによると、同国国会は計画撤回案を同日から議論する。
日本は2010年、原発の建設・運営を受注し、インフラ輸出の代表的な案件と位置付けてきた。その事業の頓挫は、安倍政権の成長戦略にとって打撃となる。
ベトナム政府は、経済成長に伴い急増する電力需要を賄うため、東南アジアで初となる原発の建設を計画。第1原発(2基)をロシアに、第2原発(2基)を日本に発注することを10年に決めた。
しかし、11年3月の福島事故を受け、安全性について慎重に点検する姿勢に転換。昨年7月、津波による被害を防ぐため、建設予定地を内陸側に変更した。このため、当初は14年に予定していた第1原発の稼働は28年に先送りさ