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スイスのリサイクル率、世界一は本当?

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swissinfo.ch「スイスのリサイクル率、世界一は本当?」より


■ スイスのリサイクル率、世界一は本当?

swissinfo.ch-2016年9月12日

世界各国のリサイクル率の調査なら比較的簡単に見つかる。ただ、どの国が一番なのかを決めるのはそう簡単ではない。問題は、リサイクル率の計算方法が国によって異なることだ。

 「リサイクル率世界一の国、スイス」。このキャッチフレーズは、メディアでもリサイクル産業でも、さらには外国でのスイスのイメージ向上を図る政府機関でも、長年使われてきた。

  9月25日に国民投票にかけられる、緑の党が提案したイニチアチブ(国民発議)の「グリーン経済」は、環境に配慮しながら持続可能な経済発展を目指すもの だ。このイニシアチブに反対する側は、スイスの炭素排出量削減のためにスイスのリサイクル率をさらに促進する提案に反対を表明している。

  例えばイニシアチブに反対する経済連合エコノミースイスは、プレスリリースでスイスは「リサイクルの優等生であり、他のヨーロッパ諸国にとっては夢のよう なリサイクル率をすでに達成している」と述べている。またその後に発表したイニシアチブへの反対論拠を説明した文書の中でも、高いリサイクル率を含む解説 図を掲載し、スイスがリサイクルの「世界チャンピオン」だと宣言した。

 実は、リサイクル率世界一の国はどこかを決めるのは想像以上に難しい。

データ

  スイス以外にも数カ国が、リサイクル率世界一に名乗りをあげているようだ。都市ゴミ全体のリサイクル・堆肥化率を調べた経済協力開発機構(OECD)の最 新の報告書によると、トップはドイツ(65%)で、その他ヨーロッパの数カ国と韓国がスイス(51%)の上を行っている。

2013年以降の家庭ゴミのリサイクル率の比較 

(グラフ上記)

 これらの数字はユーロスタット(EU統計局)によってまとめられた2014年のデータとも近い。

 こうしたデータを見れば、なぜスイスを世界一と呼べるのか不思議に思える。団体「スイス・リサイクリング」のパトリック・ガイゼルハート会長は、そう呼ばれることが正しい時期も一時期はあったと考えている。 

  「ゴミを出す人がお金を払うという原則のおかげで、スイスはいち早く高いリサイクル率を達成した」と、ガイゼルハート会長はスイスインフォに宛てたメール で説明した。これは、90年代に幾つかの市町村で、リサイクルを奨励するためにゴミ袋の料金に処理料を上乗せする制度が導入されたことを指している。

 「また、その後ドイツやオーストリアや北欧諸国が(スイスと)同じようなリサイクル率に達したことも事実だ」

方法の違い、数字の違い

  しかし、これらの数字をもとにしてドイツや別の国を世界一と呼べるかどうかについては議論の余地がある。OECDは、都市ゴミの定義や調査方法が国によっ て異なることに注意を促している。連邦環境省環境局の廃棄物管理専門家ミハエル・ヒュギさんは、国によってリサイクル率の計算方法が違うと説明する。

 「例えば、ドイツの家庭ではリサイクル可能な包装材をすべてビニール袋に集める。その後ゴミは分別センターに持ち込まれ、リサイクル用と熱エネルギー回収用に分けられる」と、ヒュギさんは説明する。この場合、す べてがリサイクルされるわけではないにもかかわらず、分別前のゴミの総量がリサイクル率の計算に使われる。ところがスイスでは、ゴミの発生元(通常は消費 者)で分別が行われるため、実際にリサイクルに適した純粋なゴミの量でリサイクル率が計算される。

 こういった違いにより、リサイクル率の正確な順位をつけることも、リサイクル率世界一の国を決めることも難しくなっているとヒュギさんは言う。

  欧州連合(EU)内のリサイクル状況をよりはっきりと把握するため、欧州委員会は、分別の後、最終的にリサイクルされるゴミの量を使って計算する方法を一 律で採用することを提案している。しかしドイツ廃棄物管理協会 (DGAW)は、この変更によりドイツの現在のリサイクル率が、EUが20年までに達成したいとしている50%を下回る可能性があると警告している。

 すなわち、計算方法を変更すると、今後の国際比較でドイツその他の国がスイスより下位に来る可能性があるということだ。

続きは~

 

「2013年以降の家庭ゴミのリサイクル率の比較」の元データ「Source: OCDE」をチェック中、、、
いずれまた~

追記

さっそくOECD加盟国のリサイクル率をグラフにしてみた~
なんと、、、日本のリサイクル率はハズカシイ、、、34ヵ国中の下から数えた方がはやい、、、
埋立回避は1%で素晴らしいが、、、

 


とうぜんのことながら、、、廃棄物の定義もリサイクル率の計算方式も違うので、単純に比較はできないが、、、

日本の廃棄物処理は、焼却至上主義から脱していないどころか、廃棄物発電で焼却率は年々上昇傾向、、

最新のデータで、リサイクル率は20.6%、(直接焼却率は80%)

日本の一般廃棄物の処理状況(2014年度)

1.ごみの排出・処理状況

(1)ごみ排出の状況:ごみ総排出量、1人1日当たりのごみ排出量ともに減少。

・ごみ総排出量       4,432 万トン(前年度 4,487 万トン )[ 1.2 % 減 ]

・1人1日当たりのごみ排出量  947 グラム(前年度 958 グラム )[ 1.1 % 減 ]

(参考:外国人人口を含まない場合 963 グラム、前年度 972 グラム [ 0.9 % 減 ])

(2)ごみ処理の状況:最終処分量は前年比5.3%減少。リサイクル率は横ばい。

・最終処分量         430 万トン(前年度  454 万トン )[ 5.3 % 減 ]

・減量処理率         98.7 %  (前年度 98.6 %) 

・直接埋立率         1.2 %  (前年度 1.4 %)  

・総資源化量         913 万トン(前年度 927 万トン )[ 1.5 % 減 ]

・リサイクル率        20.6 %  (前年度 20.6 %)

 

長年、環境省のまとめをみているが、確かにごみの総量が減ってきているのは目に見えて分かる。
しかし、ごみの焼却量は減っているものの、焼却率として減少するわけでもなく、逆に増えてきている。
プラスチック類を焼却する自治体が増えてきた結果か、
平成26年度の直接焼却率は80.0%(平成25年度は79.6%)



関連(本ブログ)
環境省 日本の廃棄物処理 平成26年度版(平成28年3月) 2016年03月27日

 

EU諸国は2012年リサイクル率が42%に~
(2013年もどこかにでているのだろうが、、)



関連(本ブログ)
 ●EU28の環境 2012年には、処理された一般廃棄物の42%がリサイクルや堆肥化されました~

 


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