Quantcast
Channel: 東京23区のごみ問題を考える
Viewing all articles
Browse latest Browse all 9985

23区清掃一組 「清掃事業年報(平成27年度)」 公表 --23区のごみ量は約278万トン前年よりも微増--

$
0
0


東京二十三区清掃一部事務組合HPで「清掃事業年報(平成27年度)」が公表された。
23区のごみ量は、区収集及び持込みごみを合わせて、2,783,983.57トン
前年度と比較して、665.83トンの増加、区収集は微減で、持込ごみは約9千トンの増加
区収集ごみは、人口が増加しているがなんとか横ばい維持で微減~

東京二十三区清掃一部事務組合 2016年8月25日

清掃事業年報(平成27年度)と別冊リサイクル編を掲載しました
NEW

清掃事業年報(平成27年度)(PDF:3,326KB)

【参考】平成27年度清掃事業年報(リサイクル編)の閲覧〈特別区清掃リサイクル主管課長会資料〉(PDF:883KB)






23区の清掃事業(中間処理)、事細かに事業年報にまとめられている。
数字だけを眺めていても、おもしろくもないし、よくわからないのでグラフにしてみた~
以下、グラフは清掃一組「清掃所業年報」から作成

とりあえずは、気になる清掃工場の処理状況から~
プラスチック類を焼却としてからは、、、いまや、23区の中間処理はほとんどが清掃工場での焼却処理、、、
粗大ごみや不燃ごみは全体の処理量からみれば数パーセント程度、、、

◆清掃工場等焼却量の推移◆ 


◆清掃工場等焼却量の推移◆
平成元年からの推移




◆清掃工場別処理量◆



有明清掃工場への全搬入量は102,696.22トン、
うち管路収集分は4,235.54トンで全体の4.1%となっている。
内訳:港区分(2,272.83トン)、江東区分(1,956.35トン)、品川区分(6.36トン)
夢の管路収集は約4パーセントのみで、残りの搬入は事業系の持込ごみ


◆清掃工場別 稼働日数◆

平成27年度の清掃工場の稼働日数は平均は272日(世田谷の稼働停止で前年度278日よりもさらに稼働日数が減少)
休炉の内訳は、定期点検補修工事による休炉か、故障か、調整なのかは、10月頃公表される「清掃工場等作業年報」にでてくる~



◆清掃工場 搬入総括表、受入形態別◆


※京浜島不燃ごみ処理センター分は、京浜島で処理している粗大ごみの可燃分


◆23区清掃工場 区収集・持込  搬入内訳◆

平成27年度は約35%が事業系の持込ごみとなった。


 


23区別のごみ収集量など

◆区収集可燃ごみ量の推移、各区別◆

各 区別可燃ごみ量の推移は、容器包装プラスチック類分別収集の実施区、未実施区の違いもあるが、数年が経過し、容リプラ効果もあまりなくなった。各区と も、増加傾向は見られなくなったが、減少の努力をしている区、横ばいの区と、際立つ違いがある。(文京と大田は、容リ協会への申込はしているが、回収実績 は極少ない)




◆区別ごみ収集量(区収集分)と1人1日当たりのごみ排出量◆

区収集分といえども、区収集の事業系ごみも含まれるため、都心部や繁華街で事業系ごみの多い区もあり、単純に比較はできない。
23区の清掃事業、ごみの減量やリサイクル、収集・運搬は各区の仕事である。ごみ減量取り組みも、意欲も施策も、区によってかなり違う、、、

人口は、23区すべての区で増加している、23区全体で91万9千人(前年度よりも9万8千人増加)
1人一日当たりのごみ量はすべての区で減少、閏年



※人口は、東京都総務局統計部発行の「住民基本台帳による人口(日本人及び外国人)」の平成27年10月1日現在の数値

◆23区 1人1日当たりごみ量(g)推移【区収集ごみ】◆


--この1人1日当たりごみ量(g)は「区収集ごみ」だけの計算--

◆23区 【区収集ごみ】1人1日当たりごみ量(g)一覧表◆

-順位のようになってしまったが、単純にエクセルで並び替えをしたため、同量のごみ量の区も多々あり---

江東区、びっくり仰天、杉並練馬に次いで3位になっている
あとでもう一度確認してみよう、、計算違いか、それとも不燃ごみの全量リサイクルが効いているのか、、、





 

 

環境省が発表している23区のデータは~(平成26年度分まで)

23区では、環境省が毎年発表する「一般廃棄物の排出及び処理状況等」での「1人1日当たりの排出量(g/人/日)」や「リサイクル率(%)」の算出方法はあまり浸透していない? 多くの区で、1人1日当たりのごみ排出量に「区収集ごみ」の但し書きがつく。それは、事業系の持込ごみが23区をまたがって収集しているため、区別に実測されていないためと思われる。詳しくは、「23区、2014年度(平成26年度) 一般廃棄物の1人1日当たりの排出量は1000g/人/日、リサイクル率は17.9% 2016年04月04日」参照


●23区の2014年度(平成26年度)
一般廃棄物の1人1日当たりの排出量は1000g/人/日、リサイクル率は17.9%

 

☆グラフは、環境省「一般廃棄物処理実態調査結果」から作成



◆灰溶融施設、スラグ生成量の推移◆

原発事故の影響がなくとも、もともとがほとんどの施設が安定稼働をしているとはいいがたかった。しかし、平成23年度、24年度は、夏場は全面停止、全施設で1炉稼働、主灰の単独溶融に切り替えた。平成25年には、「今後の灰溶融処理の休止」ということで、7施設のうち、5施設をを順次休止し、平成28年度以降は、多摩川と葛飾のみ稼働させるということになった。
中防灰溶融施設は、平成25年度末で休止となっているのに、平成26年度も4月~8月までに約3千トンの生成となっていたので、なんてこったと思ったら、生成量とはなっているが、「生成量は清掃工場で生産されたスラグのうち工場外へ搬出された量」ということのようだ~

スラグは全量有効利用(サンプル提供含む)
有効利用の詳細は~




※世田谷灰溶融スラグ生成量はガス化溶融炉(300t/日)のスラグも含む


◆溶融量とスラグ生成量の推移◆

溶融量は、事業年報では、灰投入量の自工場分の記載がなく、毎年度、作業年報から抜粋している。
従って、平成27年度の溶融量はまだわからない。

---溶融すると容積は減少するようだが、重量的には溶融量よりも増えている年もある---



◆平成27年度の「主灰のセメント原料化事業」◆
平成26年度:1,987.40 トン
平成27年度:5,848.78 トン

「平成32年度までに3万トン程度まで拡大」となっているが
順調に計画通り進んでいるのだろうか?
セシウム濃度の下がらない工場もあるので、、、





◆23区埋立処理量の種類別内訳◆



◆埋立処分量の推移 23区分◆

廃プラスチックの分別区分変更で焼却となって以来、埋立処理量が大幅減少していたが、さすがに、福島原発事故の影響で、平成23年度は、平成20年度並みに戻ってしまった。こうしてみると、中防外側の埋立量が激減しているので、、、もう、満杯となってしまったのか?!





◆23区 清掃工場残灰等 埋立処分量の推移◆

焼却灰は増加傾向、灰溶融処理政策の破綻、、、
しかし、財政面からも、安全面からも、灰溶融炉の休止は大歓迎、
それにともなう焼却灰埋立量の増加は、不燃ごみ残さのプラスチック等の可燃分(現状は埋立処理)を,焼却することでかなりカバーできるということであった が、、、灰溶融処理に変わる施策として、平成26年度から「主灰のセメント原料化事業」が始まっている。平成26年度は、実証試験分として 1,987.40トンの主灰が搬出されている。(年報の「ごみ処理作業総括表」の資源化の項目にカウントされず)

平成27年度の「主灰のセメント原料化事業」は9工場分5,848.78トン
焼却灰の埋立量の減少があまりみられない、、、



◆23区 清掃工場残灰等 の内訳 推移◆

灰溶融スラグの埋め立て分は大田第二工場分



◆23区清掃一組で受け入れている産業廃棄物◆


※他に、平成16年頃から事業系の不燃皮革ごみも若干量受け入れている。
◆粗大ごみ破砕処理施設では区収集の「不燃皮革」を1,232.56トン受入


◆産業廃棄物の埋立処理量(東京都分)◆

平成23年度、24年度は、23区分の焼却灰の埋立量の増加もさることながら、東京都分は、上水スラッジと、下水汚泥焼却灰は、放射能汚染で資源化できずにすべて埋立、おまけに多摩地域の下水汚泥焼却灰も受入ているので、大幅増加。





おまけ
◆23区のごみ量推移(明治33年~平成27年)◆

この1人1日当たりのごみ量は、単純に23区のごみ総量を人口で割ったもの
(環境省の計算の資源化分も含むごみ総排出量とは異なる)


※平成10年度までは「東京都清掃事業百年史」参考、以降は清掃事業年報などから作成


とりあえずまた~
リサイクル編も一気にやりたいところだが、また明日、、


関連(本ブログ)
23区 平成27年度の資源回収量  ~平成27年度清掃事業年報(リサイクル編)より~ 2016年08月27日



Viewing all articles
Browse latest Browse all 9985

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>