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飯舘村蕨平地区における仮設資材化実証事業の稼働状況(副産物のセシウム濃度は30万Bq/Kg越も)

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グラフは環境省 飯舘村蕨平地区における仮設資材化実証事業の稼働状況
生成物・副産物等の放射性物質濃度」より作成



さすがに福島の焼却灰や汚染土壌を高温で昇華(揮発)させると、、、
「副産物」とやらはセシウム濃度は30万Bq/Kgを超してしまう~
狂気の沙汰としか思えない、

セシウムを分離した「生成物」は
再生路盤材や盛土材として福島の公共事業で活用検討

飯舘村蕨平の可燃性廃棄物減容化事業とは~
飯舘村の可燃性廃棄物に加え、村外 (福島市 、南相馬市 、伊達市、 国見 町、川俣町の周辺5市町)の 農業系廃棄物及び下水汚泥の処理をおこなうもの。仮設焼却炉(処理能力240トン/日)と仮設資材化施設(処理能力10 トン/日)を設置。平成26年3月26日にIHI環境・日揮・熊谷組JVで約414億円で契約している。(仮設資材化施設の受託者は日揮、太平洋セメント、太平洋エンジニアリング、日本下水道事業団、 農業・食品産業技術総合研究機構) 施設は平成28年1月に完成、3年間の運転計画

「仮設焼却炉」は破砕処理がうまくいかずに4月から焼却をストップしているようだ。

「仮設資材化施設」とは、、
いかにもリサイクル施設のような名称だが、、、日揮による焼却灰や汚染土壌からのセシウム分離の実証事業。
「回転式昇華装置で、焼却灰及び汚染土壌に含まれる放射性物質を分離・濃縮し、再生利用可能なレベルまで放射能濃度が低減され工事資材として有効活用することが可能な生成物を得るための新技術の実証」となっている。

試運転等終了したのか、環境省 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイトで「飯舘村蕨平地区における仮設資材化実証事業の稼働状況」が公表されていた。さっそく、平成28年5月からの「生成物・副産物等の放射性物質濃度測定結果」をグラフにしてみた。

しかし、維持管理記録、生成物・副産物等の放射性物質濃度、地下水等の放射性物質濃度、空間線量率は公表しているのだが、対象となる焼却灰や汚染土壌のセシウム濃度や重量は公表されていないので、、、その実証事業が果たしてどういう成果(?)をだしているのか全くわからない。 この稼働状況等の公表も契約に含まれてるのか、事業者任せなのかな(?) 2015年7月に事業が終了した、「鮫川村の農林業系副産物等処理実証事業(焼却対象物と焼却灰のセシウム濃度)」の場合は、焼却対象物の種類とセシウム濃度や処理量、焼却灰や飛灰のセシウム濃度と量など全て公表していた。(傾斜回転床炉 日立造船)

飯舘村蕨平の「仮設資材化施設」は、「回転式昇華装置」というのだから、、ロータリーキルン炉のようにくるくる回るのか? 「昇華」というのは、「固体が液体になることなしに、直接気体になること」というのだから、、、どれくらいの温度まであげるれば昇華するのか??? 対象が、焼却灰や汚染土壌なので減容化はさほどないとして、「処理対象物の量=生成物+副産物」では多額の費用をかけて危険を冒して実証して、、そこまでして焼却灰や汚染土壌を再利用するか? 中間貯蔵施設なるものの見通しがたたないからなのか、、、、なにしろ「技術開発戦略検討会」、、いろんな新技術の開発や実証と、、、国家戦略なのでね。何のための、誰のための事業か全く理解不能、、、

今のご時世、なんでもありの世の中ではあるが、、特に,福島原発事故後は、あれこれと納得いかないことが多すぎる。それにしても、可燃物の焼却であれば、さまざまな理由付けもあるのだろうが、放射性セシウムまみれの焼却灰や汚染土壌まで昇華させてセシウムを分離濃縮させるというのだから、わけがわからなくなる、、(原発施設では、低レベル放射性廃棄物の焼却・溶融処理は「固形物の減容化」として千Bq/kg~百万Bq/kg(平均10万Bq/kg)ものものを焼却している。)

仮設資材化実証事業の稼働状況は5月分の公表だけではあるが、、
とりあえず~

●飯舘村蕨平地区仮設資材化施設 【生成物】放射性物質濃度134Cs137Cs合計 (Bq/kg)

たしかに、セシウム昇華で、「生成物」とやらはセシウム濃度が100Bq/Kg以下にはなっているが~
そもそもの処理対象物(焼却灰や汚染土壌)のセシウム濃度がどうだったのかの公表がないので、、、
また、、処理対象物の量に対して生成物がどれだけになるのかも???

 

環境省 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト
●飯舘村蕨平地区における仮設資材化実証事業の稼働状況 維持管理記録 平成28年度分(平成28年5月更新)106KB 生成物・副産物等の放射性物質濃度 平成28年度分(平成28年5月更新)107KB 地下水等の放射性物質濃度 平成28年度分(平成28年5月更新)67KB 空間線量率 平成28年度分(平成28年5月更新)184KB

 


飯舘村蕨平地区における放射性物質の分離による焼却灰及び汚染土壌の資材化実証調査業務


環境省(中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略 検討会
(第 1 回)資料 5 - 1)「除染・減容等技術実証事業の 取組 について」より抜粋

 

 

飯舘村蕨平地区における可燃性廃棄物減容化事業について 

●仮設焼却施設(処理能力240トン/日)を設置
・飯舘村内で発生する片付けごみ、家屋解体により発生する廃棄物、除染廃棄物のうち可燃性のものを焼却処理します。
・飯舘村外※の農業系廃棄物や下水汚泥も併せて焼却処理します。

●仮設資材化施設(処理能力10トン/日程度)を設置
・焼却灰や土壌からセシウムを分離させ、再生利用可能な資材を生成する実証事業を併せて行います。
・生成物は工事資材として使用することが可能となります。
・分離させたセシウムは、副産物として厳重に保管します。


環境省「福島県飯舘村蕨平地区における可燃性廃棄物減容化事業」より抜粋

 


中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略 検討会」では、
技術開発で8000Bq/Kg以下は公共事業で再生利用」などと汚染土壌等の再利用を決めているようだが、、
飯舘村蕨平の仮設資材化施設もその一環の実証事業


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