廃棄物焼却炉の「水銀」排出基準
「水銀に関する水俣条約を踏まえた水銀大気排出対策の実施について（第一次答申」より抜粋
環境省 2016年6月14日
環境省では、本答申を踏まえ、大気汚染防止法施行令の改正等、所要の措置を講じることとしています。
答申の概要
水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策について、主に以下の３点について検討が行われ、第一次答申として取りまとめられました。詳細な内容については、別添１のとおりです。
１）水銀排出施設の種類及び規模並びにそれに応じた排出基準
２）自主的取組が求められる「要排出抑制施設」の対象施設
３）排ガス中の水銀測定方法
御意見の件数
○意見提出者数：15個人及び団体
○意見数：85件
廃棄物焼却炉の「水銀」の排出基準、
既設は50μg/Nm3、新設は30μg/Nm3ということで、
23区の清掃工場では、現状の５０μg/Nm3の自己規制値ですら、たびたび焼却炉の停止状態。
30μg/Nm3 だと、さらに警報がなってしまうか、、、、
それもこれも、23区の清掃工場は、排ガス中「水銀」の連続測定を実施しているから自己規制値超過がわかる仕組み、、、
大多数の自治体は、廃棄物焼却炉の「水銀」連続測定などしていない、、
なにしろこれまで排ガス中の水銀規制はなかったのだから、、、また、今回の水銀排出規制や法改正も連続測定までは求めていない、
しかし、今後、排ガス中の水銀測定が義務となれば、突発的な水銀廃棄物混入で排ガス中の水銀濃度が高くなれど、煙突から水銀を排出し続けようとも、それを制御はできないのだが～ しかし，，，それら水銀は、23区の例でみれば、焼却炉、集じん設備、脱硝設備、煙道設備に水銀がびっしりと（？）付着してしまうということなので（23区清掃工場では、その都度、多額の費用をかけて設備の清掃等を実施)、、、延々と水銀は設備に付着して排出し続けてしまうのだが、、、たまたまその期間が「水銀」測定に重なれば、、、規制値超過ともなり得るので、、、そして再測定実施など、、、全国各地の廃棄物焼却炉、、、あちらこちらで大混乱が起きるだろうな、、
一般廃棄物の焼却炉、搬入物検査の実施はあれど、ごみの分別遵守の厳格化はなかなか難しい。無分別の悪意というか、悪意を持たずとも、いろんなごみの混入がある。間違った住民サービス、出されたごみはきれいに取り残しのないように集めてしまうサービス。水銀廃棄物など、有害廃棄物に対する危機感に乏しい、一般廃棄物に混入させるのは、ある意味、排出者が特定されやすい産業廃棄物よりも始末が悪いかもしれない。
測定頻度は、ダイオキシン類同様に、年に1回程度の測定の義務づけかと思ったが、「6ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上することが適当である」とか、施設によってはいろいろあり、、、基準値を超過した場合の再測定のことなども、、、いろいろ、、、
まだ、『「水銀大気排出抑制対策について（第一次報告書案）」に対する意見募集（パブリックコメント）の実施結果』を途中まで読んでいるところ、なにしろ「意見提出者数：15個人及び団体」ではあるが、21ページあるので、、、規制対象施設となる自治体や事業者の質問や意見、専門的なこともたくさん出ている。本文を読み込めていないので、、パブコメの質問や意見などみていていろんなことを再認識、、、
関連（本ブログ）
■排ガス中の水銀規制へ 「水俣条約」受け濃度基準値策定（８月頃、大気汚染防止法施行令などを改正） 2016年06月08日
水銀に関する水俣条約対応検討小委員会（第８回）の開催について
中央環境審議会 環境保健部会の下に設置された「水銀に関する水俣条約対応検討小委員会（第８回）」を、下記のとおり開催致します。今回は、「水銀使用製品の適正分別・排出の確保のための表示等情報提供に関するガイドライン（案）」及び「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画（案）」について議論する予定です。
なお、本委員会は、経済産業省の「産業構造審議会 製造産業分科会 化学物質政策小委員会 制度構築ワーキンググループ」との合同開催となり、審議は公開で行います。
記
１．日時
平成28年７月１日（金） 10：00～12：00
２．場所
経済産業省別館３階302、310共用会議室
３．議題案
（１）水銀使用製品の適正分別・排出の確保のための表示等情報提供に関するガイドライン（案）について
（２）水銀等による環境の汚染の防止に関する計画（案）について
（３）その他
４．公開に関する取扱い