東京電力 福島第一原子力発電所雑固体廃棄物焼却設備設置工事の進捗状況「建屋全景」より
■きょうから試験運転 第一原発構内廃棄物焼却施設
福島民報-2015年11月25日
東京電力が福島第一原発構内に建設していた廃棄物焼却施設が完成し、25日に試験運転を開始する。
施設では廃炉作業で作業員が使用した防護服や梱包(こんぽう)材など工事で出た廃材を焼却する。1時間当たり最大600キロを処理できる。放射性物質は100万分の1以下まで低減できる。
来年3月に本格稼働する予定。
焼却で、放射性物質が100万分の1以下まで低減できるの?
放射性物質そのものはかわらなく、放射性物質の付着した個体廃棄物の容積が低減できるのでは?
今回の焼却施設の対象廃棄物の放射性物質は主になんなのか?、その半減期は、、
それにしても100万分の1とは?
☆気になったので、,,あれこれ検索していたら、、
東電の「雑固体廃棄物焼却設備設置工事の進捗状況」の中で、、、
系統除染係数「10 6 (6乗)以上」となっていた。
系統除染係数は、放射能濃度の低減割合。 10 6 以上は100万分の1以下になること を示す。
焼却して焼却灰となって、放射性物質が100万分の1以下になるの??
ますますわからなくなってくる。焼却灰や飛灰に移染するだけではないの?
除染係数、除染処理前と処理後のなにとなにを比較しての低減割合なんだろう?
放射性物質は、半減期の10倍の時間がたつと約1000分の1、
さ らに、 半減期の20倍の時間 が経過すると約100万分の1に低下
(NUMO「いろいろな 放射性物質の半減期」より)
東京電力写真・動画集
福島第一原子力発電所雑固体廃棄物焼却設備設置工事の進捗状況
【報道配布】
雑固体廃棄物焼却設備設置工事の進捗状況(PDF 287KB)
●放射性固体廃棄物等の管理施設及び関連施設(雑固体廃棄物焼却設備)
(1) 焼却設備
焼却設備は焼却炉(ロータリーキルン式),二次燃焼器,排ガス冷却器,バグフィルタ,
排ガスフィルタ,排ガスブロア,排ガス補助ブロア,排気筒で構成される。焼却設備は,
2系列で構成し,1系列が点検中の場合においても廃棄物を処理できる設計とする。
焼却炉(ロータリーキルン式)は,炉を回転させることで,攪拌させながら時間をかけ
て焼却処理を行う。
二次燃焼器では,排ガスを850℃以上で2秒以上の滞留で完全燃焼させ,ダイオキシン類
を完全に分解し安定した性状の排ガスを排ガス冷却器へ供給する。
排ガス冷却器では,水噴霧により排ガスを急冷しダイオキシン類の再合成を防止すると
ともに,高温に達した排ガスをフィルタ類で処理できる温度まで冷却する。
バグフィルタはケーシング内にろ布が装着され,排ガスを通すことによりろ布表面で集
塵を行う。ダストが堆積した場合,逆洗により定期的にダストを払い落とし,回収を行う。
なお,焼却炉から当該設備までで除染係数(以下,DFとする)10 以上を確保する。
排ガスフィルタは粒径0.3μm に対して99.97%の粒子捕集率があるHEPAフィルタで構
成され,バグフィルタで集塵しきれなかった排ガス中の微粒子を回収する。当該設備では
HEPAフィルタを2段直列に配置することでDF=105 以上を確保する。
排ガスブロアは,焼却炉から一連の系統を吸引しフィルタにて処理された排ガスを排気
筒へ送り出す。また,系統を負圧にし,放射性物質の散逸等を防止する。
これらの焼却設備のDFは系統全体で106 以上である。
なお,焼却処理にて発生する焼却灰はドラム缶等の密閉できる容器に保管する。
1. 廃棄物の放射能濃度
雑固体廃棄物の放射能濃度を表-1に示す。核種組成については,滞留水の核種組成実
測値に2年後の減衰を見込んで設定している。
2. 排気中の放射性物質濃度
焼却炉の処理能力300kg/h,系統全体の除染係数10(6 焼却炉からバグフィルタまでで10,
排ガスフィルタで105),系統の流量を考慮すると,排気中の放射性物質濃度は図-1のよ
うになり,排気筒出口の各核種の放射性物質濃度は,告示に定める周辺監視区域外の空気
中の濃度限度を下回り,各核種の告示濃度限度に対する割合の和が1 未満となっている。
詳細は ↓↓ 図入りで詳しくでている。
特定原子力施設監視・評価検討会 (第19回)資料2
●雑固体廃棄物焼却設備の概要について
固体廃棄物焼却設備の運用(放射性気体廃棄物の管理等)
放射性物質濃度による監視/モニタリング設備
シンチレーションカウンターでγ線を常時計測し、焼却設備運転中に,排気筒に設置されたモニタ リング設備の計測値が,定められた値を上 回った場合,焼却設備が自動停止する設計とな っている。
関連(本ブログ)
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