東京PCB廃棄物処理事業環境安全委員会
もう34回目の開催になるのだ、、、第1回は2004年10月(操業前)、、、あれから11年が過ぎた~
当初の計画では、JESCO操業終了は2015年3月。JESCO事業の完了は2016年3月であった。
第34回 東京ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業環境安全委員会
日 時:平成27年10月8日(木) 16:00 ~ 18:00
場 所:東陽セントラルホール(東陽セントラルビル2F)
議 題:
(1)東京PCB廃棄物処理施設の操業状況について
(2)東京PCB処理事業所における取り組み意識等に関するアンケートについて
(3)廃粉末活性炭処理設備の試運転結果について
(4)リン化合物含有PCB油の前処理検討調査の中間結果について
(5)水熱分解設備の腐食防止の追加対策案について
(6)その他
傍聴した~(資料はJESCO環境安全委員会HPですぐに公表されるかな?)
(1)操業状況について、、、東京事業所、運転に関する大きなトラブルなどもなかったようで、操業状況は順調のようだ。環境モニタリングも問題なし。二次廃棄物(低濃度)の払出は、群馬から、千葉・神奈川と近隣の無害化認定施設にかわっている。
(2)アンケートについて、、東京事業所の運転会社「東京環境オペレーション(株)」に対しての「東京PCB処理事業所における取り組み意識等に関するアンケート調査」を実施するとのこと。いまさらの意識調査とはいえ、各項目、必要な意識付けを再確認してほしいための質問項目を設定しているようだ。
(3)廃粉末活性炭処理、、北九州と大阪の廃粉末活性炭処理のための設備の改造、うまく処理できるかどうかの試運転結果の報告。北九州分と大阪分(それぞれ性状が違って、粘度が高かったりと大変な様子。廃粉末活性炭は絶縁油と混ぜて撹拌しスラリー化させて水熱反応器で無害化する。スラリー化装置の運転、試行錯誤しながら最適条件を確立し、問題なく実施できることを確認。水熱反応器への注入も問題なく、無害化処理も確認。10月中旬から本稼働の計画(約260トン)。スラリー化装置内外の作業環境は、負圧による局所排気装置(活性炭フィルター)設置で、ブース内はレベルⅢ,ブース外部はレベルⅡ、各レベルに対応した保護具を着用しての作業とのこと。
(4)リン化合物含有PCB油の前処理検討調査の中間結果、、、
川崎市内に 保管されているリン含有 PCB 油(258キロリットル)
成分は PCB (主に2~5Cl)32~56% 、リン(P) 1.05 ~ 2.1%、副構成成分:リン酸エステル類、トリフェニルホスフィ ンイミド(TPPI) 、ポリ塩化ターフェニル。
水熱分解設備で処理する場合、含まれるリンがCa等と結合して固体物を形成し設備に詰りをもたらす可能性が高 く、更に処理後の排水中のリンが下水排除基準値を超える恐れがあるとして、、処理方法の検討をしているもの。結果として、前処理としてリン成分を除去したうえで水熱分解処理をするという報告。
今後も、やっかいなものがまだまだでてくる可能性はある。操業当初、ぶっつけ本番のごとく、長期保管のPCB廃棄物を処理する過程で、、、毎回のごとく、報告では配管の閉塞、閉塞、閉塞と、、、卒業できない廃液、どうしようもなくなったことを思い出す。またここで、,大きなトラブルでも起こして、長期間の操業停止などとなると、,,処理期限など守ろうにもどうしようもない事態にもなりかねないので、,,慎重に、安全にやるしかないのだろう。
(5)水熱分解設備の腐食防止の追加対策案、、、いつもいつも配管の閉塞、閉塞、閉塞だったものが、なんとか解消されたかと思うと、,,最近では、いつも配管の腐食、腐食、腐食の問題、そして、水蒸気噴出、応力腐食割れ、あげく、反応器底部の減肉で肉盛り補修というのだから、恐ろしい限りである。もちろん、大きな事故にならないように、早め早めの対応で配管取り替えなどして対策はとっているのではあるが。なにしろ、当初は稼働は10年間の計画、配管は取り替え可能であれ、反応器は取り替えはきかない。各腐食の多い部分での腐食低減対策など講じるようであるが、、、素人にはよくわからない、
(6)その他、、、環境省から「第1回 PCB廃棄物早期処理推進ワーキンググループ」についての説明があった。
今回は、廃粉末活性炭、リン化合物含有PCB油、水熱分解設備の腐食防止と、専門的な内容の話しが多かった。専門的なことは理解はできないが、いまさらながら、PCB廃棄物処理事業の大変さはよく理解できた。
ここのところ、東京事業部会(非公開)での議事要旨が資料として配付されてない。ネット上での公開もなくなった。環境安全委員会の前には、東京事業部会も開催されていると思うのだが、、そこで検討されていること、専門的な意見などを踏まえて、いろんな対応をしていることなど、もっと環境安全委員会にも系統だって示せばいいのに。
JESCOの検討委員会(各部会)、環境省のPCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会、PCB廃棄物早期処理推進ワーキンググループ、、そして東京PCBの環境安全委員会(他地域は監視委員会)と、、それぞれいろんな役割があるのだろうが、、それらの全てが、安全に処理が促進するためにうまくリンクさせないと、、、それぞれが並行して進んでいても煩雑なだけになる。
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傍聴の申込をして、メールで傍聴券の送付があるのだが、、
今回は、傍聴券の添付ファイルにパスワードが設定してあった。
そして、パスワードはあとからメールで送ってきた。
JESCOの情報システムにおいて不正通信などということがあったからなのか、、、
個人情報やセキュリティについて敏感になっているのはわかるのだが、、、
添付ファイルにパスワードを設定する意味はあるのだろうか。
誤送信や第三者の開封防止であるのなら、、、
同じメールアドレスに添付ファイルとパスワードを別便で送っても意味も無いし、、
そして、受け取る側は、添付ファイルにパス ワードが設定してあると、
PCのウイルス検出機能が働かないので、セキュリティの低下につながる。
添付ファイルの開封はそれなりに慎重にしたいので、
できれば、添付にしないでメール本文を傍聴券としてほしい。
何かトラブルあってのことなのだとは思うが、,,意図がよくわからない。