■東日本大震災:島田市に明け渡し命令 最終処分場訴訟地裁判決 /静岡
毎日新聞-2015年8月1日
島田市の最終処分場を巡り、賃貸借契約が切れたのに震災がれきなどの焼却灰を搬入したのは不当として、地権者7人が市に貸した土地の明け渡しを求めた訴訟で、静岡地裁(大久保正道裁判長)は31日、原告の主張を認め市に明け渡しを命じる判決を言い渡した。
訴状などによると、処分場の賃貸借契約は2012年3月31日に満了した。しかしその後も同市は地権者の同意なく、震災がれきや家庭ごみを持ち込んだ、としている。
判決によると、原告の地権者は契約の更新を拒否したが、それは地権者の権利乱用には当たらず、契約終了時には、市が盛り土をして土地を返還する約束があったと判断。市に対し、土地の明け渡しと12年4月1日から明け渡されるまでの賃貸借料を支払うよう命じた。
判決を受け、染谷絹代市長は「主張が認められず残念。判決要旨を受け取り次第、代理人と内容を精査したい」とコメントした。【井上知大】