■田村市、川内村が減容化施設受け入れ
福島民報-2015年7月17日
田村市と川内村は16日、環境省が同市都路町と同村にまたがる東京電力南いわき開閉所に設ける農林業系廃棄物の減容化施設の整備受け入れを表明した。同省は年明けにも着工し、平成29年春の稼働開始を目指す。
同日、小里泰弘環境副大臣が郡山市で両市村、県との協議に臨んだ。小里副大臣は畠利行副知事と共に両市村に受け入れを要請。田村市の冨塚宥●市長は「事業 の遅れは復旧・復興の進捗(しんちょく)に影響する」、川内村の遠藤雄幸村長は「処理量の半分は田村、川内両市村の廃棄物だ」などと述べ、整備はやむを得 ない-と応じた。
併せて住民への丁寧な説明や安全対策、モニタリング、情報提供の徹底、風評対策や地域振興策を同省に求めた。小里副大臣は協議終了後、「地域に不安の声もある中で復興のために受け入れてもらった。より住民に向き合い、意見に応える努力をする」と語った。
施設は南いわき開閉所の敷地内に仮設焼却炉を建設し、放射性物質に汚染された稲わらや牧草、堆肥などを焼却し、量を減らす。処理能力は1日当たり60トン で、県内24市町村の約4万9300トンを処理する。約3年稼働した後、半年程度をかけて施設を解体し、32年夏ごろまでに事業を終了する計画。
整備をめぐっては両市村での住民説明会で安全面や風評などを懸念する住民から計画への反対意見が相次いでいた。
※●は日ヘンに景
指定廃棄物処理( 国直轄)
・田村市・川内村
・県中、県南、いわき、川内村、会津、南会津の農林業系廃棄物、下水汚泥(想定)
・田村市、川内村内の除染実施区域(20km圏外)の除染廃棄物(想定) 未定 未定
(事前調査実施中)