■福島のコメで今年初の基準値超え 流通せず、焼却処分へ
SankeiBiz-2015年7月10日
福島市は9日、市内の兼業農家が昨年自家用として試験的に作付けし収穫した玄米から、基準値(1キログラム当たり 100ベクレル)を超える最大で同220ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。水田は平成23年の震災前からほとんど耕されずに放置されてお り、コメへの放射性物質の吸着を抑える対策もされていなかった。収穫された玄米計45キロは市場に流通していない。市は既に回収しており、焼却処分する。
市によると、玄米は農家が6月29日、市内にある検査施設へ持ち込んだ。この農家は市が昨年1月に実施した意向調査に「作付けしない」と回答したが、知人 からもらった苗を自家用として栽培、収穫した。市は今後、毎年の意向調査で作付けしないと回答した農家も状況を追跡し調査する。
福島県は24年から県内で収穫された全てのコメの放射性物質を測定する全袋検査を実施。26年産米はこれまで約99%に当たる1千万袋以上を検査、初の基準値超えとなった。