■基準値約1・5倍のダイオキシン 飛灰の搬出停止 伊賀南部クリーンセンター
YOU-2015年6月22日
伊賀南部環境衛生組合は6月22日、伊賀南部クリーンセンターの溶融炉から排出された飛灰か ら、国が定める基準値(1グラム当たり3ナノグラム)の約1・5倍にあたる4・6ナノグラムのダイオキシンが検出されたと発表した。飛灰は伊賀市内の最終 処分場に搬出しており同市の受け入れ基準を超えていることから現在は搬出を停止し、センター内の倉庫で保管している。周辺環境への影響はないという。
定期測定として調査会社にダイオキシン類の濃度調査を依頼し、5月8日に採取したものの結果が6月17日に報告され、判明した。採取した5月8日から基準超過が判明した6月17日までの期間中には、約5トンの飛灰を搬出しているという。
原因は特定されておらず、同組合では同センターのプラントメーカーと維持管理会社と点検や改修などを行いたい考え。センターの稼働は通常通り続け、飛灰は 安全が確認できるまで場内で保管する。22日のこの日からセンター周辺の福川、柏尾、伊勢路、桐ケ丘、奥鹿野の5地域の住民に説明を開始したという。
組合によると、センター内で保管できる飛灰は約2か月分であることから、早急に対処する必要があるとして、処理施設への搬出ができない場合、埋め立て以外の別の処理方法に頼ることも含めて検討するという。
同組合の手島佐千夫総務室長は「施設の部品の摩耗や老朽化などの疑いがある中で発見されたもの。改修なども終え、濃度の検査で大丈夫だとなれば、伊賀市に改めて搬出を相談したい」と話した。
センターの溶融炉から排出される飛灰は、予野に処理施設を持つ三重中央開発が埋め立て処理などをしており、昨年11月にも基準値を超える3・2ナノグラム を検出し、搬出を約2か月停止していた。今年1月に再検査した結果、平常稼働時と同様の1・4ナノグラムだったことなどから、年1回の定期測定を4回する ことを条件に処理施設への搬出を再開したが、今回の測定は再開の初回だった。
三機工業のガス化溶融炉
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