☆環境省「(お知らせ)平成26年度沿岸域における海洋ごみ調査の結果について」より転載
環境省 2015年6月3日
■(お知らせ)平成26年度沿岸域における海洋ごみ調査の結果について
平成27年1月~3月にかけて全国7か所の海岸において漂着ごみ調査、瀬戸内海において漂流・海底ごみ調査を行いました。本調査においては、各地点におけ る漂着・漂流・海底ごみの量や種類などを調べました。また、近年、海洋生態系への影響が懸念されているマイクロプラスチック(※)についても調査を行いま した。この度、その調査結果がまとまりましたのでお知らせします。
(1)漂着ごみの調査
過去5年間、全国7か所(茨城県神栖市、石川県羽咋市、兵庫県淡路市、山口県下関市、長崎県対馬市、鹿児島県南さつま市、沖縄県石垣市)の海岸で実施した漂着ごみ(個数、種類、量等)のモニタリングを実施しました。
この5年間の調査結果をまとめると、個数では最も種類が多かったのはプラスチック類で6~9割を占めていました。また、人工物の重量を比較したと ころ、長崎県対馬市、茨城県神栖市では木材等が多かったものの、その他の調査地点においては、プラスチック類が大半を占めていました。
次に地域ごとの比較では、5年間で最も多くの数(累計)のごみが漂着したのは、1位:山口県下関市 約4.7万個、2位:長崎県対馬市 約3.2万個、3位:茨城県神栖市 約2万個であり、日本海側の地域が多い傾向にありました。
重量(累計)については、1位:長崎県対馬市 約6t、2位 茨城県神栖市 約5t、3位:山口県下関市 約4.7tであり、個数と同様に日本海側で多い傾向でした。なお、2位の茨城県神栖市は台風等により一時的に大量の木材等が漂着したためです。
さらに、ペットボトルの言語標記等から製造国別の割合を調査しました。このうちペットボトルの漂着数が最も多かった沖縄県石垣市は、約8割が中国 のものでした。一方、日本海側では、韓国が約3~5割、中国は約2~3割確認されるとともに、日本の割合については、対馬暖流の下流に行くほど高くなりま した。鹿児島県南さつま市と茨城県神栖市では約7~8割に日本語表記が確認されました。瀬戸内海ではほぼ全てが日本のものでした。(資料1、資料2)
(2)漂着ごみの量の推計
地方公共団体が行った漂着ごみの回収処理事業の結果を集計した上で、地域ごとの漂着ごみの密度を求め、全国の漂着ごみの量を推計しました。その結果、平成25年度の全国の漂着ごみ量は31~58万tと推計されました。
県別にみると、1位:北海道6.2~11.8万t、2位:千葉県4.3~9.1万t、3位:島根県3.4~5.6万t、4位:長崎県2.6~4.9万t、5位:大分1.9~3.5万tでした。
(3)漂着したマイクロプラスチックに含まれる有害物質の調査
全国7か所のモニタリングポイントで採集されたマイクロプラスチックについて、製造過程において難燃剤として添加されるポリ塩化ジフェニルエーテル(PBDEs)や、漂流中に表面に吸着したポリ塩化ビフェニル(PCBs)の抽出・分析を行いました。
PBDEsについては、山口県下関市地域のサンプルから、東京湾奥よりは低いものの、その他の調査地点と比較して高い濃度が検出されました。 PCBsについては、東京湾や大阪湾と比較して格段に低いものの、山口県下関市地域及び兵庫県淡路市地域のサンプルから、他の調査地点と比べて、比較的高 い濃度が検出されました。
添付資料
(資料1)漂着ごみ調査(個数、重量)(5年間合計) [PDF 102 KB] (資料2)漂着したペットボトルの製造国別割合(5年間合計) [PDF 2.2 MB] (資料3)平成26年度海底ごみ調査(密度:個数/km2) [PDF 157 KB] (資料4)平成26年度海底ごみ調査(密度:重量kg/km2) [PDF 162 KB] (資料5)平成26年度海底ごみ調査(密度:容量ℓ/km2) [PDF 147 KB]
当然ながら、
日本のさまざまなごみも、諸外国の沿岸にたどり着いている~
■漂着ごみ 推計で最大58万トン TBS News-11 時間前 2013年度に全国の海岸に漂着したごみの量が、推計で最大58万トンにのぼることが環境省のまとめでわかりました。 ... また、環境省が今年1月から3月にかけ瀬戸内海の海底のごみを調べた結果、回収されたごみの量はおよそ4.5トンで、種類としては ... 全国の海岸、漂着ごみ58万トン 石垣市は8割が中国製 全国の海岸、漂着ごみ58万トン 環境省推計、最多は北海道 漂着ごみ、ワースト2位 千葉県、流木増え前年比4倍 13年度調