■ 福島第一原発2号機 ベント失敗の可能性高まる
NHK 2015年5月20日
東京電力が進めている福島第一原子力発電所の事故を巡る未解明の問題の検証作業で、放射性物質の大量放 出が起きたとみられている2号機では、格納容器の破損を防ぐ「ベント」と呼ばれる操作が実際はできていなかった可能性が高まったことが、現場の放射線量の 調査で新たに分かりました。
福島第一原発では、事故発生から4日後の3月15日、2号機で、原子炉を覆う格納容器が破損して大量の放射性物質が放出されたとみられていて、作業員の大半が一時退避する危機的な事態となりました。
2号機では、この直前、内部の圧力が限界に達していた格納容器の破損を防ごうと、「ベント」と呼ばれる操作で水蒸気や放射性物質を外に放出しようとしましたが、圧力は下がりませんでした。
この原因を調べるため、東京電力が、ベントによって水蒸気や放射性物質が通るはずの装置の周辺の汚染を調べた結果、この装置の前後の配管では高い放射線量は検出されなかったことが分かりました。
この結果は、実際には2号機でベントができていなかった可能性が高まったことを示していて、現場の状況によって裏付けられたのは今回が初めてです。
ベントができずに圧力が下がらなかった結果、格納容器が破損して放射性物質の大量放出につながったとみられることから、東京電力は今後、大量放出の具体的な状況をさらに調べることにしています。東京電力では、廃炉に向けた作業の一貫として事故の検証を続けていて、得られた成果や教訓を今後の具体的な廃炉の工程や原発の安全対策に反映させたいとしています。
■ 福島原発2号機:ベント時、配管途中の安全装置が作動せず
毎日新聞2015年5月20日
東京電力福島第1原発事故で、2号機原子炉格納容器内の圧力を下げる「ベント」(排気)操作が難航したことについて、ベント用配管の途中にある安全装置が正常 ...
■福島第1原発2号機で「ベント」失敗 東電、データ確認
日本経済新聞 2015年5月20日
東京電力は20日、福島第1原子力発電所事故で、2号機原子炉格納容器の圧力を下げる「ベント」と呼ぶ排気操作が失敗したことを示すデータを確認したと発表 ...