先日公表された、東京二十三区清掃一部事務組合「経営計画(平成27年2月)」を読み直してみた。
東京二十三区清掃一部事務組合
経営計画(平成27年2月)
アウトソーシングの部分だけを取り出してみると、
外部委託の基本方針
人材育成等による技術力の維持・向上を図りながら、効率的な運営体制を構築することにより、平成17年度と比較して、約3割程度の 人員削減を目指します。
計画の進捗状況と環境変化への対応
「経営改革プラン」を策定して、当初3年間の集中的取組と数値目標を示し、平成18年度から平成20年度までの間で運転管理等業務委託などにより、平成17年度比約9%の職員定数の削減を実現しました。
その成果を踏まえ、一層の効率化を図るため、平成21年4月に「経営改革プラン2009 」を策定し、運転管理等業務と受付搬入等業務の外部委託を合わせて14工場で実施しました。その結果、平成26年4月時点で平成17年度比25.1%の定数削減を実現しています。
アウトソーシングの推進
①「アウトソーシングの進め方」の基本方針に基づき、計画期間中に15工場程度で委託を実施します。
清掃工場の運転管理等業務委託については、平成18年度の練馬・有明から開始し、平成19年度に大田・杉並、平成20年度に北 ・墨田・江戸川 、平成22年度に港・千歳、平成23年度に豊島と、累計で10工場になっています(うち、練馬・杉並については建替えのため中止)。
また、平成25年度には、品川・多摩川・世田谷・板橋・足立・葛飾の6工場(いずれも灰溶融施設併設工場)において、それまでの灰溶融炉の運転管理に加え、ごみの受付搬入等業務の委託を開始しました。
さらに、平成26年度には10月に本稼働した大田清掃工場において、これまでの運転管理等業務に加え、施設・設備管理や保全業務など、清掃工場の技術係や整備係が担ってきた部門も新たに含めた形で委託を開始しています。
平成26年度時点での委託工場数は、受付搬入等業務委託も含めて14工場となっています 。
なお、アウトソーシングを進めてきたことによる定数削減の効果としては、平成26年4月現在で平成17年度比25.1%の減となっており、着実に定数を削減してきています。
②アウトソーシングにあたっては、PFIの検討や信頼性の高い委託先の開拓に取り組みます。
(略)
これらの結果を踏まえ、平成22年度に「PFI等検討委員会」において検討し、学識経験者の意見も踏まえて「PFIに関する検討報告書」を取りまとめました。
この報告書では、清掃一組の置かれた特殊事情に おいては、PFIではVFMは得られず、費用削減効果は期待できません。DBOについても、確実に費用削減効果が得られるとは言えません。
主な理由として、以下の5点が挙げられます 。
① 21の清掃工場を運営していることから、一括して薬剤調達を行うことにより費用縮減効果が大きいこと。
② 複数の清掃工場の発電電力を集約することにより、多くの安定的な電力を売却でき、高値での契約が見込まれること。
③ 定期的な補修工事や大規模補修、建替工事を計画的に分散することにより、ごみ処理を安定的に継続できること。
④ 特別区の共同処理事業であることから、各区の収集運搬に影響を与えないように、公平性を担保することが求められていること。
⑤ 大都市の住宅密集地に立地することから、施設建設における環境保全機能・性能の確保に限らず、運営においても厳しい環境保全対策が求められること。
信頼性の高い委託先という点に関しては、アウトソーシングの一層の推進と、より収益性の高い電力販売の実現を目指して、平成 18 年10月に清掃一組と東京ガスとの合弁により東京エコ サービス(株)を設立しました。清掃工場の運転委託に関してはプラントメーカー及びその系列会社による寡占状態となっており、経費の高止まりを招く恐れがあったことから、新会社を設立して受託事業を行わせることによって、プラントメーカーの寡占状態の改善を図ったものです。現時点で運転管理等業務を委託している8工場のうち、大田 ・ 北・江戸川・港・豊島 の5工場 について、東京エコサービス(株)に委託しています。
PFIの検討部分は、そういう結果だったのか、、
「DBOについても、確実に費用削減効果が得られるとは言えません。」となっているし、
ついでに、「運転管理等業務委託」も評価してもらえばよかったのに、
「経営改革」の中で、外部委託による財政効は、「平成18年度から平成25年度までの8年間で累計約17億円」と試算しているが、『 「清掃一組職員による 直営での運営を仮定した場合の人件費」と「委託料」との差額分で算出』ということなので、あくまでも計算上ということで、すぐに効果が現れる削減といえない部分も多いのだろう。
固有職員と(区)派遣職員の構成比、ベテラン職員の退職と、技術の継承など、いろいろあるのだろうが、委託ばかりが増えてくると、専門的なことが分かる人間がいなくなるのでは、、と、不安にもなる。
清掃工場受付搬入等の業務委託とは
搬入車両の受付、構内道路及びプラント関連諸室等の清掃、プラント設備内ファン等の点検、照明ランプの交換等の業務委託
ということで、
アウトソーシングは平成26年4月時点で平成17年度比25.1%の定数削減を実現
目標(基本方針)の30%削減まではあともう少しということ、、
計画期間中に15清掃工場程度の委託ということは、受付搬入等業務の委託も含めての15工場なのか?
そうするとあと1工場ということであるが、昨年、渋谷と中央も、受付搬入等業務の公募型プロポーザルをしていた?
運転管理業務の委託を15工場で実施とするのであれば、あと7工場(杉並、練馬も含めて)
経営計画の計画期間は平成 32 年度まで
■東京23区の清掃工場 運転管理業務の委託状況
現在稼働中19清掃工場のうち、8工場で運転管理業務の委託を実施
委託先は、東京エコサービス以外は、各清掃工場焼却炉のプラントメーカ関連に委託
(灰溶融施設の7施設は全て委託)
今日、Googleアラートで、有明清掃工場の「ごみ計量機保守点検委託入札」情報が入っていたので、
有明清掃工場は指名競争入札なのだ???、、、 渋谷と中央清掃工場の「受付搬入等業務委託」は公募型プロポーザルだったと、、
それで、経営計画を読み始めた、、
すっかり「清掃工場受付搬入等の業務委託」と勘違いして、、
業務内容など全く理解していないので、実にはやとちりが多い、、
このページ書き始めて、最後の最後でやっと気がついた、、、
有明は「ごみ計量機保守点検委託」だった、
入札情報サービスならNJSS(エヌジェス)
有明清掃工場 ごみ計量機保守点検委託【2014-00898】
入札情報
東京二十三区清掃一部事務組合(東京都)が公告・公示する指名競争入札の入札情報「有明清掃工場 ごみ計量機保守点検委託【2014-00898】(公示日:2015 ...
・プロポーザル方式
プロポーザル方式は、主に業務の委託先や建築物の設計者を選定する際に、複数の者に目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を行った者を選定すること。「プロポーザル(proposal)」は「企画、提案」の意味。
・指名競争入札
国,地方公共団体,公社・公団などが公共事業を発注する際,一定の基準をもとにあらかじめ登録された複数の業者を指名し,その業者間の競争入札によって契約する方法。競争に参加する者を限定しない一般競争入札に対する。