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Channel: 東京23区のごみ問題を考える
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平成25年度末現在、全国の一般廃棄物のごみ焼却施設は1,173施設(ガス化溶融97施設含む)

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今朝のJ-WAVEで、
「日本はごみ焼却施設が1,700あり、世界の3分の2が~」とお馴染みの話しをしている人がいた。
確かに焼却大国ではあることは違いないのでいいのだが、、、ついつい気になる、

環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査の結果(平成25年度)」によると、
全国のごみ焼却施設の状況は、
 (平成25年度末現在)
 ・施設数          1,173 施設  (前年度 1,189 施設) [ 1.3 % 減 ]
 ・処理能力        182,683 トン/日(前年度 184,426 トン/日)
 ・1施設当たりの処理能力   156 トン/日(前年度 155 トン/日 )
 ・余熱利用を行う施設数    778 施設  (前年度 781 施設)
 ・発電設備を有する施設数   328 施設  (前年度 318 施設)  (全体の28.0%)
 ・総発電能力        1,770 千kW  (前年度 1,754 千kW) [ 0.9 % 増 ]


●一般廃棄物の焼却施設数を焼却の種類べつにみると~
焼却炉は1,057施設、ガス化溶融炉は97施設となっている。
※民間施設のガス化溶融炉は19施設(平成24年度)


●焼却施設は減少しても、ガス化溶融炉は増えている~
公表されている環境省データは平成10年から、、
ガス化溶融炉の第一号は、
釜石市清掃工場のガス化溶融炉(新日鉄)昭和54年9月竣工


●増え続けるガス化溶融炉の実態を整理してみると、
環境省の調査では、平成25年度末で97施設となっているが、
独自に整理すると、2014年(平成26年)12月末で120施設となった。(PFI含む)
また、廃棄物処理施設の建設を計画中、または検討中の自治体で、処理方式をガス化溶融炉と選定、または選択肢に溶融方式も含まれている12自治体もまとめてみた。

ガス化溶融炉だけを取り出してまとめた ↓↓
● (全国)一般廃棄物焼却施設【ガス化溶融・改質】一覧(2014年12月現在))(PDF) 

灰溶融施設と民間ガス化溶融施設の一覧表
これまで、ガス化溶融や灰溶融施設の事故や故障や各種トラブルが余りに多いので、独自に「全国の溶融施設一覧表」をつくっていたのだが、多すぎてわかりにくくなったので、ガス化溶融と灰溶融をわけて整理中。灰溶融施設の一覧表はこれから作成。また、民間施設のガス化溶融炉の19施設というのがよく分からない。PFIで建設した施設や、自治体からの委託を受けて処理する民間施設なのか、、、どういう定義なのかがよく分からないが、とりあえず、民間でガス化溶融炉という施設をまとめて作成中。

ということで、
灰溶融施設と民間のガス化溶融施設がまとまったら、ブログの更新をする予定、

実は、民間のガス化溶融炉、
一昨日、「ガス化溶融炉事業撤退 燃料高騰で採算悪化 極東開発(神戸新聞)」、「極東開発、ガス化溶融炉撤退(日刊工業新聞)」というニュースがあって、それが、サーモセレクト方式だったので、驚いた。国内に、サーモセレクトは6施設だと思っていたので、とりあえず7施設ということになる。まだまだ、溶融施設の把握もたくさん抜けているかもしれないと、とりあえず、今一度、メーカー名などを、ネット上で再確認した。新日鉄住金、神鋼環境ソリューション、JFEエンジニアリング、荏原製作所、日立造船、三菱重工業、タクマなどは、受注実績をホームページに掲載している。

産業廃棄物の処理は、事業者は、採算がとれなくなればすぐに撤退する。
日刊工業新聞によると、「極東開発は00年に川崎製鉄(現JFEエンジニアリング)からガス化溶融炉の技術を導入し、同炉事業に参入。ガス化改質施設を05年にクリーンステージの敷地内で稼働した。外販の実績もなく、今後の市場性も見込めないことから撤退を決めた。」となっている。サーもセレクトに限らず、ガス化溶融、灰溶融処理は、施設によって本当にいろいろ問題が多い。

参考:国内サーモセレクトガス化溶融炉施設
下北地域広域行政事務組合、アックス・グリーン(青森県むつ市)
彩の国資源循環工場、オリックス資源循環(株)(埼玉県寄居町)
ジャパンリサイクル、千葉リサイクルセンター (千葉市)
大栄環境株式会社 、株式会社クリーンステージ(大阪府和泉市)
岡山エコタウン、水島エコワークス(株)(岡山県倉敷市)
中央広域環境施設組合、中央広域環境センター(徳島県阿波市)
県央県南広域環境組合、県央県南クリーンセンター(長崎県諫早市)


産業廃棄物の焼却施設の数は、
「日本はごみ焼却施設が1,700あり、世界の3分の2が~」がどうこういうのは、、
重箱の隅を突っついているのである、あまり意味のない比喩、
紛れもない焼却大国、小さな施設がたくさんある、、、

 一般廃棄物と産業廃棄物の比較
平成24年度総排出量
 一般廃棄物:約4,522万トン
 産業廃棄物:約3億7,914万トン(一般廃棄物の約8.4倍)
平成24年度最終処分量
 一般廃棄物:465万トン
 産業廃棄物:約1,310万トン(一般廃棄物の2.8倍)

ということで、
産業廃棄物処理施設の設置許可件数は、
平成24年4月1日現在、中間処理施設が18,880施設、最終処分場が1,990施設
中間処理施設の種類では、木くず又はがれき類の破砕施設が中間処理施設全体の50%(9,457施設)と最も多く、続いて汚泥の脱水施設が17% (3,208施設)。最終処分場では安定型処分場が最終処分場全体の60%(1,201施設)

産業廃棄物処理施設の設置状況(平成23年度実績)によると
許可を受けた産業廃棄物処理施設の数は、全体で20, 870施設(前年度21,194施設)
汚泥の焼却施設 : 631施設
廃油の焼却施設 : 694施設
廃プラスチック類の焼却施設 : 820施設
水銀を含む汚泥のばい焼施設 : 10施設
廃石綿等又は石綿含有廃棄物の溶融施設 : 16施設
PCB焼却施設 : 1施設 ←今では、PCB焼却施設は19施設+2施設認定、申請中が3施設
その他の焼却施設(汚泥、廃油、廃プラスチック類、PCBを除く) : 1,330施設
産廃の焼却施設(ばい焼、溶融含む)は
全国で 3,502 施設(平成24年4月1日現在)となる。


 関連(本ブログ)
環境省 一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成25年度)について(ごみ総排出量は減少、1人当たりは微減)2015年01月25日
産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成24年度実績)について(お知らせ)2014年12月12日)
環境省 産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況(平成23年度実績)2014年02月13日
《全国》 一般廃棄物中間処理の方式(焼却・溶融・炭化他)焼却炉の形式、プラントメーカーなど2013年05月27日

世界の一般廃棄物処分状況(リサイクル、堆肥化、焼却、埋立、その他)と日本の現状2011年12月23日
欧州委員会(統計局) EU加盟国の一般廃棄物処理状況(約40%が埋立)、、、埋立回避から焼却へ移行?!2015年01月05日




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