東京二十三区清掃一部事務組合の発表によると、
世田谷清掃工場は、1月5日実施のダイオキシン類作業環境測定で、再び第3管理区域となったようだ。
焼却炉は、定期補修工事のため 1号炉 1月 9日より停止、 2 号炉 1月30日より停止中とのこと。
東京二十三区清掃一部事務組合では、清掃工場棟内の作業における職員のダイオキシン類のばく露を防止するために、労働安全衛生規則に基づく作業環境測定を実施しています。
世田谷清掃工場では、昨年10月10日の作業環境測定結果が第3管理区域になったことを受けて、原因の究明と対策を行い作業環境の改善を確認し、12月25日より再稼働したところです。
しかしながら、平成27年1月5日に実施した後期作業環境測定の結果、工場棟1階の焼却炉付近及び砂分級装置室地下1階で高かったことから、当該作業場所を第3管理区域と指定しました。なお、このことによる周辺環境への影響はありません。
現在、当該場所の良好な作業衛生環境を確保するため、原因の調査を行っています。
詳細は以下のリンクを参照してください。
再びというか、三度というか、、、今回も前回と同じ場所で、
平成27年1月5日サンプリング(測定結果2月12日)
工場棟1階の焼却炉付近: 1.29pg-TEQ/m3、(前回10/10: 6.8pg-TEQ/m3)
砂分級装置室地下1階: 2.8pg-TEQ/m3 (前回10/10: 5.8pg-TEQ/m3)
作業環境評価 方法 についての詳細は~
前回の,再稼働時の発表では、原因と対策という書き方ではなく、「補修点検等内容」という書き方だったので、はっきりとした漏洩場所が特定できず疑わしい場所の補修ということだったのか、、、それにしても、年に2回の作業環境測定で、ダイオキシン類は分析結果が出るまでに1ヶ月以上を要する。その作業区域、どの程度の頻度で作業従事するのかなどわからないが、、常に、レベル3の保護具を付けていないとダイオキシン類の暴露対策が不十分ということになる。
以前、学習会で「自治体焼却施設における堆積粉塵中ダイオキシン類濃度と労働者の血清中ダイオキシン類濃度との関係」という話を聞いたことがあるが、、その時点では、有意な関連付けまで話されなかったが、気になってネットで検索してみると、結果が公表されていた。
●自治体焼却施設における堆積粉塵中ダイオキシン類濃度と 労働者の血清中ダイオキシン類濃度との関係
世田谷清掃工場の流動床ガス化溶融炉,
故障やトラブルダイオキシン、問題があれこれ多すぎる、
その上、というか、だからか、処理単価はかなり高く付く、
23区の19清掃工場の処理単価
平均は10,832円/トン(平成24年度)
世田谷清掃工場は、18,239円/トン(平成23年度は24,551円/トン)、
平成20年3月のしゅん工ということなので、すでに7年稼働しているのだが、
いまさら欠陥炉というのもおかしいが、流動床ガス化溶融炉がそういうものなのか、
世田谷固有の問題なのか、、
世田谷清掃工場は、ダイオキシン問題で「大阪湾広域臨海環境整備センター」への搬入禁止措置を受けている高島市の環境センターと同じメーカーのガス化溶融炉である。そして、高島市同様、清掃一組職員が直営運転をしている。
世田谷のダイオキシン問題も、抜本的な解決策はないのだろうか、
23区で唯一のガス化溶融炉、当時、なぜガス化溶融炉を導入したのだろうか、選定した目的は何だったのか!!
単に、流行に遅れないように、、23区でも一つくらいは試してみたかったのだろうか、、
☆東京二十三区清掃一部事務組合「世田谷清掃工場」パンフレットより(ガス化溶融設備フロー)
関連(本ブログ)
■23区 世田谷清掃工場(流動床ガス化溶融炉)の再稼働について(2014年12月25日) ← 補修点検等内容
①散気管接合部のシール材交換 ②砂循環エレベータ集じん器出口側の排気配管内の堆積物の除去 ③炉室内清掃の実施
■世田谷清掃工場1号炉(流動床ガス化溶融炉) 炉室内で高濃度ダイオキシン類検出の原因調査の途中経過は~(2014年12月20日)
■『世田谷清掃工場は工場棟内炉室のダイオキシン類濃度が上昇したため焼却炉を停止しています』とのこと~(2014年11月20日)
■23区 世田谷清掃工場焼却炉の停止原因と今後の対応について(2011年07月06日) ←焼却炉(ガス化炉)下部のエキスパンションからのガス漏洩
■23区 「世田谷清掃工場焼却炉の停止について」清掃一組(2011年06月13日)
世田谷清掃工場 概要
所在地:東京都世田谷区大蔵一丁目1番1号
工期
着工:平成16年7月
しゅん工:平成20年3月
敷地面積:約30,000平方メートル
建設費:166億8千5百万円
ごみ焼却炉
炉型式:連続運転式ガス化溶融炉(流動床式)←川崎重工
設計最高発熱量:12,100KJ/kg
規模(炉基数):300トン/日(150トン×2)
焼却能力:300トン/日
灰溶融炉 ←平成27年3月まで、27年度から休止計画
炉型式:プラズマ式(電気式)
規模(炉基数):120トン/日(60トン×2)
余熱利用
発電出力:6,750kW
給熱:蒸気、世田谷美術館