室蘭市がＰＣＢ処理条件で環境教育施設を国に要請

■室蘭市がＰＣＢ処理条件で環境教育施設を国に要請
室蘭民報-2014/02/18
　室蘭市は１７日までに、環境省に、ＰＣＢ廃棄物処理受け入れの際に設定した条件の実行を求め、環境をテーマにした教育関連施設の整備を要請していることが分かった。同省も検討に入った模様だ。
　市は２００４年（平成１６年）、道内だけでなく東北など１５県のＰＣＢ廃棄物の受け入れを決定。この際、環境省に「環境産業集積基盤の強化」などの条件と「１５県との経済交流」「西胆振の地域振興」といった要望を出している。
　市が同省に求めているのは、環境科学分野などをテーマにした新たな体験学習施設の整備。同省は検討に入っており、１５県との経済交流についても新たな振興策を模索しているとみられる。
　ＰＣＢ廃棄物の受け入れをめぐっては、同省の谷津龍太郎環境事務次官が今月６日に来蘭し、青山剛市長は水素などの新エネルギー事業に対する積極支援を求めている。近く井上信治環境副大臣が青山市長らと協議する見通し。
　昨年１０月、同省は市に対し、ＰＣＢ廃棄物の処理期限を当初計画より１０年延長し、処理対象に首都圏（１都３県）の安定器などを追加する国の計画変更案を提示している。
（粟島暁浩）