福岡市「福岡の環境」から
福岡市のごみ処理施設「東部資源化センター」の火災ニュース絡みで、福岡市のホームページをみていたら、「福岡の環境」トップ画面で、「令和2年10月1日から事業系ごみ(一般廃棄物)の分別ルールが変わります。」がでていた~
いいですね!!
福岡市は、昨年も、「福岡市、古紙リサイクル呼びかけ 市内の事業系ごみ減量へ」などと、、事業系ごみの古紙リサイクルの取り組みの推進をしていたのだが、、、今回は、いよいよ、古紙の回収システムの利便性向上とごみ焼却施設に古紙の搬入を規制することも併せての本格的な取り組み開始、、
先ずは、事業系ごみの古紙の回収便宜として、排出の事業者は、これまでの古紙回収業者に依頼する方法に加えて、ごみ収集業者にも依頼して古紙を回収してもらう方法も新たに加えたというのだ。排出する側からみれば、少量の古紙しか出ない事業者にとってばとても出しやすいといえる。
しかし、かつて、23区で同じようなことを提案したら、ごみ収集業者は、ごみ収集車で「ごみ」と「資源」を一緒に運搬できないとか、、また、いわゆる専ら物の取扱事業者の仕事に、ごみ収集業者が割り込んでいくのもといろいろあった、できない理由を多々述べられたことがあったけど、、
★可燃ごみにリサイクルできる紙ごみ(古紙)が混じっていませんか?(チラシ)
福岡市の場合は、こういった問題をどのようにクリアしたのかと思ったら、、、
案内チラシを見ると、
一般ごみ収集運搬業者を利用する
分別・リサイクルの流れ
①契約している許可業者に連絡して「紙ごみ」を分別排出したいことを伝え、排出日や排出方法などを取り決めます。
②「 もえ るご み 」、「 もえな い ご み 」、「 紙 ご み 」に 分 別し て 許可業者に回収してもらいます。
※「紙ごみ」は、回収後、施設で古紙と異物を選別するため、紙製品であれば、多少のプラスチックや金属等の異物が付属していても回収可能です。
※「 紙 ご み 」に生ごみが混ざらないよう注意してください。 分別について、詳しくは許可業者にお問い合わせください。
ということは、建前は「 紙ごみ」として集めて、選別したあとで「資源」とするということなのか、、
どちらにしても興味深い取り組み、、、
福岡市の事業系の「燃えるごみ」には「古紙」が約7万トン混入しているという。
この取り組みで、古紙の資源化で焼却量をどの程度減らせるか、
ごみ排出量ワーストワンだった大阪も、古紙の回収ルート整備で、「資源化可能な紙類の焼却工場への搬入禁止」で大きく事業系ごみの削減を行った。今では、政令指定都市のほとんどは、資源化可能な紙類の焼却工場への搬入は禁止である。
なぜ23区だけは取り組みが遅れているのか、堂々と「書類、古新聞、古雑誌、シュレッダーくず、コーティング紙」などが、清掃工場の持込承認廃棄物となっている。もう、周回遅れどころではない。過去の遺物というか、そのうち「化石賞」が贈られるだろう、、、
23区の19清掃工場で年間270万トンのごみを焼却。そのうちの36%が事業系の持込ごみである。
焼却ごみの組成割合から案分すると、年間100万トンの紙類が焼却されている。資源化可能な紙類がどの程度含まれているかの調査すら実施できてない。
事業系の持込ごみは、搬入手数料に大きく貢献しているからか、清掃工場では資源化可能な紙類の搬入規制はできないという。搬入手数料は15.5円であれ約99万トンもあるので、年間150億円超える歳入となっている。(しかし年間の予算総額は785億超え)
23区は、過去、12年間に15清掃工場の建設があったので、それら清掃工場の稼働が25年~30年を迎え、清掃工場の建替が重なると、焼却余力は不足すると、23区清掃一組の一廃計画の整備計画は頓挫している。
清掃工場の焼却余力不足の非常事態宣言をだすでもなく、23区にさらなるごみの減量を迫るでもなく、事業系ごみ搬入に規制をかけるでもなく、、なんと、こともあろうか、6年間も休止していた大田第一工場の整備・再稼働を決めたのだから、、しかし、それでも、この先の焼却余力の不足は補えない、次はなにを仕掛けてくるのか、恐ろしや、、、
(参考:「23区清掃一組 休止中の「大田清掃工場第一工場(200t×3炉)」193億円かけ整備、再稼働でごみ焼却量増加に対処(ごみ減量よりも焼却能力増強を選択)」
と、、、結局は、隣の芝生は青くみえるではないが、他都市の取り組みをうらやましく、23区のふがいなさを残念に思う日々、、
関連(本ブログ)
・事業系ごみ、焼却施設搬入抜き打ち検査、仙台市が指導へ(産業廃棄物、リサイクル可能な紙類など搬入禁止)
・政令指定都市の事業系ごみ搬入手数料、(焼却施設での資源化可能な紙類の受入状況は?)
・大阪市 平成29年度のごみ焼却量は90万トン(ピーク時の217万トンの59%減)
・大阪市 平成25年10月から「紙ごみ」 焼却工場への搬入を禁止(焼却禁止) リサイクル義務付け

現在,事業系の「燃えるごみ」には「古紙」が約7万トンも混入しており,リサイクルされていない状況となっています。そのため,福岡市では,循環型社会の実現に向け,「古紙」のリサイクルを推進するための環境整備を進めてきました。これまでの古紙回収は「古紙回収業者に依頼する方法」が中心でしたが,「ごみ収集業者に依頼する方法」が新たに加わりました。これらの古紙回収環境の拡充を踏まえ,事業系一般廃棄物の分別について,令和2年10月1日から,現在の「燃えるごみ」「燃えないごみ」の2分別から,「古紙」を加えた3分別に変更します。変更後は,「古紙」を「燃えるごみ」として出すことはできなくなります。また,「古紙」はごみ焼却施設に搬入できなくなります。
※「古紙」とは,リサイクルできる紙です。機密書類も「古紙」にあたります。
今から古紙の分別義務化に向けた準備を始めましょう。
順番にステップを確認し,準備が整い次第,できるだけ早く3分別を始めましょう。
<STEP1>燃えるごみにリサイクルできる紙が混じっていないか確認しましょう。
<STEP2>古紙の回収方法を確認しましょう。
<STEP3>古紙の回収方法に応じた分別ボックスを設置しましょう。
<STEP4>社内で分別ルールの周知を徹底し,古紙回収を始めましょう。
<STEP5>機密書類の処理方法
分別ルール変更のお知らせ(リーフレット第1号) (2,013kbyte)
(新ウィンドウで表示)
事業系燃えるごみの約3割は古紙(リサイクルできる紙)が占めています。貴社のごみ袋に下記のような古紙が混じっていないか確認してみましょう。特に「雑がみ」は,燃えるごみに混入している場合が多いので注意して確認してみてください。
古紙(リサイクルできる紙)の例新聞・雑誌・段ボール・機密書類・雑がみ(ふせん,メモ用紙,名刺,チラシ,菓子箱,封筒,はがき,包装紙,紙袋,コピー用紙,シュレッダーくず,トイレットペーパーの芯など)
禁忌品(リサイクルできない紙)の例(燃えるごみとして処分してください。)食品や油が付着した紙,ティッシュペーパー,紙おむつ,感熱紙(レシートなど),圧着はがき,カーボン紙,金色や銀色の紙(箔押しなど)
<STEP2>古紙の回収方法を確認しましょう。車両があり,自身で運ぶことができる場合は「(1)自己搬入」ができます。車両がなく回収を依頼する場合は「(2)古紙回収業者に依頼する方法」と「(3)ごみ収集許可業者に依頼する方法」があります。
まずは,現在取引のある古紙回収業者・ごみ収集許可業者にご相談ください。これから回収方法を検討する場合は,以下を参考に回収方法を選んでください。
※(1)から(3)を組み合わせて回収を依頼することも可能です。
①古紙問屋への自己搬入
福岡市ペーパーリサイクル協同組合において、事業系古紙の受入事業を実施しています。禁忌品が除去され、新聞、雑誌、ダンボール、上質紙等が種類別に分別された古紙は無料で受入れます。(受入古紙問屋については,福岡市ペーパーリサイクル協同組合(電話:092-414-7711,ホームページはこちらをクリック)へお問い合わせください。)
また、福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイトに掲載している古紙回収業者のリストのうち、「持ち込み古紙の受け入れ」の項目が「受入可」となっている業者も古紙の受け入れを行っています。(サイトはこちらをクリック)
②福岡市リサイクルベースへの自己搬入
住所:福岡市博多区西月隈4丁目1番7号,電話:092-441-8001,処理料金:10kgごとに70円
受入時間等詳細はホームページをご覧ください。ホームページはこちらをクリック
下記にあてはまる場合,古紙回収業者にご相談ください。
現在,古紙回収業者を利用している事業者の方は,「雑がみ」の回収が可能か,確認してください。
【排出方法】
古紙を種類ごとに分別する。大きさの異なる紙や小さい紙(雑がみ)は,紙袋へまとめて出してください。
【古紙回収業者の選定】
①福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイト
古紙回収マッチングに申し込むと,古紙を無料※で回収してくれる業者を探すことができます。
※発生量や回収ルートによっては無料回収ができない場合があります。
福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイトはこちらをクリック
②福岡市ペーパリサイクル協同組合が古紙回収業者を紹介しています。
電話:092-414-7711,FAX:092-414-7761,ホームページはこちらをクリック
下記にあてはまる場合,ごみ収集許可業者にご相談ください。
古紙の発生量が少なく古紙回収業者による回収が難しい。 古紙を種類ごとに分別する手間をかけられない。 保管場所がなく一定量ためておくことができない。【排出方法】
さまざまな紙を一つの袋にまとめて「紙ごみ」として排出することができます。回収した「紙ごみ」はリサイクル施設で種類ごとに分別されます。詳細はごみ収集を依頼している許可業者にご確認ください。許可業者の連絡先が不明の場合は下記【問い合わせ】をご覧ください。
ごみ収集と同様に,収集運搬経費+処分経費が発生しますが,処分経費が軽減できる可能性があります。
【問い合わせ】
①協同組合福岡市事業用環境協会が許可業者を紹介しています。
電話:092-432-0123,FAX:092-432-0124,ホームページはこちらをクリック
②ごみ収集運搬許可業者一覧はこちらをクリック
<STEP2>で決定した回収方法に合った古紙分別ボックスや紙ごみ箱を設置しましょう。
・三段ボックスを活用すると種類ごとの古紙分別に便利です。
・コピー機やプリンターの近くに古紙回収ボックスをおくと,コピー用紙が回収しやすく,分別の習慣が付きます。
・ごみ箱の数を極力減らしましょう。個人のごみ箱をなくし,フロア共有のごみ箱にしましょう。
わかりやすい分別表を作ったり,具体例を示すことで情報共有しましょう。
建物管理者の方は,建物全体での分別ルールを決定し入居テナント事業者等への周知啓発をしましょう。
建物内のテナント事業者の方は,建物管理者へ分別ルールを確認しましょう。
令和2年10月1日以前でも,古紙回収は実施できます。準備が整い次第,できるだけ早く始めましょう。
機密書類も古紙にあたり,ごみ焼却施設での受け入れはできなくなります。機密を保持しながら処分されたい場合,下記の方法で処理してください。
①自社で細断処理(シュレッダー)
シュレッダーごみは通常の古紙と同様の古紙回収方法が利用できます。上記<STEP2>をご覧ください。
②機密書類処理業者に委託
細断や溶解などの処理方法があります。福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイト機密書類処理方法を参考に,貴社の方針にあった処理方法・業者を選定してください。
また,福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイトにて機密処書類処理マッチングサービスを行っておりますので,ご活用ください。
・福岡市事業系ごみ資源化情報発信サイト【外部リンク】
・福岡市ペーパーリサイクル協同組合ホームページ【外部リンク】
・協同組合福岡市事業用環境協会ホームページ【外部リンク】
・福岡市リサイクルベースホームページ【外部リンク】
関連(本ブログ) ごみワーストワンだった大阪、↓↓ 着実にがんばっている
■大阪市、焼却やめ古紙分別導入 ◇来月から、年間10万トン再利用(2013年09月29日)
■ 大阪市 古紙回収協力店を募集します(2013年01月11日)
■大阪市 周知リーフレット「古紙・衣類の分別収集が始まります」(古紙・衣類の分け方・出し方と収集日)(2012年11月05)
■大阪市 資源化可能な紙類の焼却工場への搬入禁止について(2012年09月07日)
古紙再生促進センター調査、ごみの焼却施設への搬入規制↓↓
■「平成24年度 地方自治体古紙リサイクル施策調査報告書」から“ごみの焼却施設への搬入規制”は~(2013年05月16日)
他都市でできて東京23区でなぜできぬ! 清掃工場への持込みごみ 資源化可能な「書類、古新聞、古雑誌、シュレッダーくず」等 紙類の受入規制
■京都市の「事業系ごみ減量対策基礎調査結果報告書」からみえるごみ減量のインセンティブ~(2009年07月12日)