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厚木市の新ごみ処理施設、建設候補地再検討委員会報告書で住民監査請求は門前払い

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厚木市 住民監査請求
■平成25年度住民監査請求 平成25年8月2日公表(PDF形式:40KB)
厚木市監査委員公表第13号
【請 求】
1 厚木市長に関する措置請求の要旨
(1)請求の要旨
厚木市は平成20年度に設置した厚木市ごみ中間処理施設建設候補地再検討委員会(以下再検討委員会という)の報告書に基づき、平成23年度に市内金田の現厚木市環境センター隣地を新ごみ中間処理施設の建設候補地とした。この再検討委員会の報告書については、内容に事実誤認がある。
また専門的知見が必要なためとして委託契約を結んだコンサルタント(日本環境工学設計事務所)は発注側の指示に従わず、業務を進め、報告書を作成している。
従って、厚木市長は再検討委員会委員に対する報酬の支払いを減じ、コンサルタントに対する委託代金の支払いも減ずるべきである。
(略)
【監査結果】
(略)
したがって、本請求に係る財務会計上の行為は、平成21年3月には終わっており、例え知り得た日が平成21年9月の決算特別委員会第3日目としても、既に3年以上経過し、請求人の主張する「正当な理由」と認めることは、法が定めた監査請求の期間を無制限に引き延ばすことにもなりかねず、その結果、法的安定性を著しく損なうこととなり、このような観点からも「正当な理由」に当たらないというべきであり、請求人の始期は誤りであると言わざるを得ない。
以上のことから、地方自治法第242条第1項に規定する住民監査請求の要件を欠き、不適法であるので却下する。

廃棄物関連施設の用地選定や建設計画など、、
一般住民が、その計画をはじめて知りえるのは、概ねが、行政側で計画をほぼ固め、議会や地域有力者などへの根回しをすませ、その上での「地域住民への説明会開催」ということで、いろんなことが公表される。どんなに、アンテナ張り巡らしていても、問題点を含め全容を知りえる頃には、すでに決定事項となっていて、その決定事項の説明会であって、意見反映の余地は残されていなのである。

しかし、昨今は、住民生活に密着する計画などは、計画策定の段階で、検討委員会などに住民参加はもとより、検討過程を公表し、住民意見を反映しながら、協働でつくりあげるという自治体も増えてきた。うらやましい限りである〜

厚木市の、新ごみ処理施設の建設候補地、神奈川新聞の『現在地隣に新ごみ処理施設、「耐えた思い踏みつけ」金田地区で有志が反対運動』を目にしていて、ほんとうに、こうして、理不尽なことがまかり通っていると、気になっていた。23区においても同様、というか、23区の場合は、清掃工場建替えに関しては、何ら検討の余地もなく、あたりまえのようにその地での建替えがまかり通っている。

必要な施設であれ、どこかにつくらなくてはならないにせよ、結局は、こういう迷惑施設は、直接身近で起こらない限りは、他人事となっている。地域の中でも考え方は千差万別、反対意見は多くても、行政サイドから、何度も何度もお願いされれば、地域のトップも、有力者も、“苦渋の決断”とかで結局は受入をするというのがよくあるパターン。地域住民の反対運動も、力関係などから、一部の住民の反対ということで切り捨てられる。ということで、陳情をだしても不採択、だからといって、手をこまねいていられない、何かできることはないかと、苦肉の策での住民監査請求だったのだろう。それも敢え無く却下では、もう少し、住民の本意をくみ取った対応、言い分を聞いてほしいものだと思うが、門前払いでは、、、、、もう、ただただ、理不尽としか言いようがない。今日、朝から一日中、とことん討論会で、ごみ問題、23区の清掃工場のことを考えていたので、少し感傷的になっているかもしれない。全国各地で、同様の問題は繰り返し起きている。

厚木市 現在の焼却施設
厚木市 環境センター
所在地 〒243-0807 厚木市金田1641‐1
旋回流型流動床焼却炉:327トン/日
 (竣工:昭和62年11月)
厚木市は、新ごみ処理施設建設候補地として、平成17年6月に「棚沢地区」を選定。しかし、事業が進展しないまま2年余りが経過。この状況を打開するため、候補地を見直し再検討することにした。
見直しの理由は、?現候補地の選定に当たり、地域住民の皆さんに与えてしまった不信感を取り除く必要がある?施設規模の基礎となる将来人口やごみの排出量など、ごみを取り巻く環境の変化が著しい?建設事業費などの経済性や効率性について、さらに細かく検討すべきである―などです。今後は建設候補地再検討委員会(仮称)を立ち上げ、候補地の選定を進めていきます。(広報あつぎ1031より)

力関係なのか、
ひとたび決まった「棚沢地区」の地域住民の不信感を取り除くための
“建設候補地再検討委員会”〜

ということで建設候補地再検討委員会で検討したものの、現在施設稼働中の、「金田地区」が引き続き適地として選定された。その再検討委員会の選定結果に対する異議申立として住民監査請求をしたところ、「委員会に係る財務会計上の行為は、平成21年3月には終わっており、例え知り得た日が平成21年9月の決算特別委員会第3日目としても、既に3年以上経過し〜住民監査請求の要件を欠き、不適法であるので却下する。」ということで、議会でのやりとりや、報告書の全容を知りえた日からの起算は考慮されず、「正当な理由」とならないという門前払いの却下。


厚木市のHPを検索すると、「建設候補地再検討委員」の報告書は公開されていないようだが、議会議事録から関連質疑などがあったので気になった部分を抜粋↓↓

■平成25年厚木市議会6月定例会 環境教育常任委員会委員長報告
最終更新日:2013年6月27日
http://www.city.atsugi.kanagawa.jp/shiminbenri/shisei/shigikai/kekka/h2506/d025112.html
◎ 「陳情第5号 金田地区への「新ごみ中間処理施設」建設に反対する陳情」
◆陳情の項目1に候補地受け入れの合意文書を破棄するようにとあるが、この合意文書とは何か。との質疑があり、理事者から、
◇平成24年12月25日に提出された文書は、市からの新ごみ中間処理施設候補地の要望に対し、金田地区環境保全委員会で各種の状況等を踏まえて協議した 結果、方向性が示されたという回答であり、この時点では合意には至っていない。その後、平成25年3月29日の金田地区環境保全委員会において、議会での 陳情の経過などを市から説明し、同月30日に基本的な合意書を交わしており、市としては、これが合意文書になると考える。との答弁がありました。また、委 員から、
◆趣旨の6に金田地区への決定の基準は何か、公開請求は拒否されているとあるが、公開できないものか。との質疑があり、理事者から、
◇平成24年12月25日時点では、市としては合意と考えていなかったことから、新ごみ中間処理施設建設候補地再検討委員会において、ある程度合意がなさ れるまでは会議録等の公開は控えてほしいということがあった。現時点では平成25年3月に基本的な合意をしているので公開している。との答弁がありまし た。また、委員から、
◆地域への説明会を33回開催したと言うが、金田地区環境保全委員会や正副自治会長を対象にした説明会を含めての回数か。との質疑があり、理事者から、
◇すべて含めた回数が33回であり、地元自治会の皆様を対象にした説明会は3回である。との答弁があり、さらに、委員から、
◆金田地区環境保全委員、正副自治会長や隣組長は地域の代表で、重みは当然あると思うが、地元の皆さんに周知し、理解をいただくには、回数が少なかったと思う。との意見がありました。

■平成25年厚木市議会2月定例会 環境教育常任委員会委員長報告 
最終更新日:2013年3月27日
http://www.city.atsugi.kanagawa.jp/shiminbenri/shisei/shigikai/kekka/h2502/d024171.html
◎「陳情第1号 「新ごみ中間処理施設」建設候補地として金田地区、現環境センター北側水田を選定したことについて白紙撤回を求める陳情」は、委員から、
◆建設候補地選定に伴い、金田地区環境保全委員会または自治会長などへの報告の経緯は。との質疑があり、理事者から、
◇ 金田地区環境保全委員会を12回開催し、再検討委員会の経過などを踏まえ、様々な角度から意見や提案をいただいている。そのほかにも小委員会を9回、正副 自治会長会議を8回開催するとともに、地元自治会の隣組の組長を対象にした説明会、地元の皆様を対象とした自治会説明会を開催している。また、地権者と説 明会で意見をいただいた方々には、訪問によって説明している。さらには先進都市の施設見学会を2回ほど開催するなど、これまで丁寧な説明と調整をしてき た。そうした中、平成24年12月21日に金田地区環境保全委員会で、これまでの協議や経過、意見などを踏まえ、建設候補地の受け入れについて最終的な確 認がされ、12月25日に受け入れる旨の文書をいただいた。との答弁がありました。さらに、委員から、
◆新ごみ中間処理施設の建設についての回答 書で、金田地区環境保全委員会と自治会長については、これからの対応も含めて経過を重く受け止め、献身的に取り組むことを条件に了承をいただいているとい うことだが、具体的な条件、要望などが今後出された場合には真摯に受け止め、取り組んでいくか。との質疑があり、理事者から、
◇地域には十分配慮するとともに、今後どういったものを環境整備していくか、地元の皆様と協議を重ねながら調整を図っていきたい。との答弁がありました。
◇ 採決の結果は、賛成なしで、不採択すべきものと決しました。

厚木愛甲環境施設組合(厚木市、愛川町及び清川村で構成)
http://www.h7.dion.ne.jp/~atsuai-k/index.html
「厚木市に中間処理施設、清川村に一般廃棄物最終処分場を建設。清川村の一般廃棄物最終処分場の次は、愛川町に一般廃棄物最終処分場を建設」という役割分担があるようだ〜
厚木市に建設する中間処理施設は平成32年度稼働目標

■平 成 25 年厚木愛甲環境施設組合議会第1回定例会会議録
平成25年3月28日
http://www.h7.dion.ne.jp/~atsuai-k/kg-kaigiroku-siryou.pdf/H25-1teire-giziroku.pdf
○10番 山中正樹議員
(1) 新ごみ中間処理施設について
ア 地元自治体からの報告について
(ア) 候補地を1カ所に絞ったとのことだが、その後、報告はあったのか。あったとすれば、その内容は。
○小林常良管理者 ただいま山中正樹議員から、新ごみ中間処理施設について、地元自治体からの報告について、候補地を1カ所に絞ったとのことだが、その後、報告はあったのか。あったとすれば、その内容はとのお尋ねでございますが、候補地選定につきましては、厚木市において、平成20年度に再検討委
員会を設置し、調査や検討がなされ、一昨年の7月に建設候補地を1カ所に絞り、これまで住民説明会を実施したほか、地権者や地元自治会などに説明をされ、現在協議中であると聞いております。このため、現時点では、厚木市から候補地選定の報告は受けておりません。
○10番 山中正樹議員 厚木市から候補地選定の報告は受けていないと、そういうご答弁であったわけでございます。組合としましては、それぞれの施設に関しては地元自治体に任せていくという考えでありますから、厚木市さんのほうから情報がないということであれば、これ以上のことをここで管理者にお聞きすることはできないわけでありますけれども、再質問ということで言わせていただくとするならば、ここまで地元自治体からの情報というものが、組合及び組合議員に対してちょっと少ないのではないかというふうに思うところでありますけれども、その点についてのお考えをお聞かせいただければと思います。


関連(本ブログ)
■新ごみ処理施設建設反対の陳情、常任委が不採択/厚木(2013年03月12日)
■現在地隣に新ごみ処理施設、「耐えた思い踏みつけ」金田地区で有志が反対運動/厚木(2013年02月09日)






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