平成29年度第3回「区民との意見交換会」
平成30年3月3日(土曜日)10時00分から12時00分まで
テーマ
(1)平成30年度予算のあらまし
(2)23区との連携事業について
意見交換会に参加した~
初めての試みの土曜日開催、、、
しかし、参加者よりも、休日出勤の一組職員の方が多くて、、、
(たぶん)はじめて参加の人もいて
土曜日が功を奏したのかどうかは???だが、、
清掃一組の説明資料や意見交換の内容は後日公開されるので省略~
質疑などで知り得たことなど、気になったのは、、
・東京オリンピック開催時は、中央清掃工場は工場の稼働を停止する。開催期間中は周辺を囲われて車両等も立ち入りできなくなるので、その前に定期点検補修工事を行うので約半年程度の稼働停止となる。 ←迷惑なオリンピック開催
・清掃工場の排ガスの水銀濃度は自己規制値以下に対応できているが、処理前の水銀濃度は高め傾向となっている。ごみに水銀使用製品の混入が増えているのではないかと疑われる、、
・世田谷のガス化溶融炉、まだまだトラブル(?)多いようで30年度は改修工事に4億円。不燃物抜出装置のことなのかな?
・主灰のセメント原料化事業、セメント工場は、新たに2工場増えるとのこと。船舶運搬は15~16トン運べるメリットがあるとか~(鉄道コンテナは8トン) 平成30年度の実施予定量は計画前倒しでは3万トン(計画では2万トン)
セメント原料化事業への質問やシビアな意見も、、(言い回しは正確ではないが、、、)
多額の費用をかけて資源化事業、遠隔地まで運んでの事業、その資源化の意義なども問われて、、
(清掃工場での焼却に固執するのではなく、例えば町田市のバイオガス化事業のような新しい取り組みの検討は?)
埋立処分にかかる費用よりも格段に高くとも、焼却灰の資源化事業の優位性は、、などなど、、
ほんとうにごもっともな意見であったが、
思い起こせば、2008年当時、「横浜市のごみ焼却灰トラックとフェリーで太平洋セメント大分工場へ」などという記事をみて、いくら資源化するといっても~そんなに遠くまで運送していいのだろうか、、なんていう批判をブログに書いたものだが、、、
今では、23区のごみ焼却灰も、
北海道北斗市、青森八戸、岩手は大船渡&一関、福岡の苅田(麻生ではない)、やっと近場の埼玉熊谷、
あとどこだったか、、そして新たに2工場も増えるのはどこになるのか、、、
主灰のセシウム濃度は、どこもほぼ100Bq/Kg以下になっているとはいえ、受入側の条件で「不検出」のみ受入となっている工場もあるのでは??? 安易に、どんどん運び出していくのもどうだか、、、
主灰のセメント原料化事業も処分場の延命化のためとはいえ、
そうして前倒しで事業を推進していても、23区の清掃工場で、大量のごみを燃やす限りは、大量の焼却灰は発生する。(平成28年度実績で約30万トン)平成30年度に計画前倒しで3万トン資源化しても1割である。
先月、東京都の「平成29年度包括外部監査報告書」では、23区の埋立処分量削減について厳しい意見が出されている~
「都は、最終処分場の管理者の立場から、処分場の延命化を図るとともに、特別区が最終処分量削減の議論を加速させる契機となるよう、現行の料金制度の見直しや最終処分場の受入制限を設けるなど、一定のインセンティブについて検討されたい。」と、、
30万トンの焼却灰の1割資源化、さらなる何らかの資源化の模索もあれど、、、
先ずは、23区は可能な限りのごみ焼却量の削減に努めなければ、、
先ずは、焼却灰の資源化をいう前に、ごみの焼却量全体を減らすべきである。そうすれば自ずと焼却灰は減ってくる。
23区は、まだまだ容器包装プラスチックの資源化を実施していない区もたくさんある。そして、23区の事業系の持込ごみ、「書類」「古新聞」「古雑誌」「シュレッダーくず」「コーティング紙」なども堂々の受入品目(持込承認廃棄物)となっている。せめて、資源化可能な紙類の清掃工場での受入規制をすべきである。(「東京都資源循環・廃棄物処理計画」では、区市町村と連携した事業系廃棄物のリサイクル(3R)のルールづくり)また、焼却施設への搬入手数料が15.5円/kgと安価なため、資源化よりも焼却にながれてしまう。もはや、埋立ごみは激減しつつあるので、焼却ごみを減らすことでの焼却灰=埋立量の削減を目指すべき。少しでもゼロ・ウエイストの理論に近づけて、、究極は、ごみの元を絶つことであろう、、、
参考までに~
☆東京二十三区清掃一部事務組合「一般廃棄物処理基本計画」より抜粋
東京都は、埋立処分場の延命のために、清掃一組にもプレッシャーをかける、、、
しかし、2020年(平成32年)に5万トンはどうかな???
関連(本ブログ) 古い記事だが、、、
・23区清掃一組 ごみ焼却灰(主灰)のセメント原料化、埋め立て削減 年5万トンの20年度達成にメド 2015年04月18日

関連(本ブログ)
・23区清掃一組 「清掃事業年報(平成28年度)」 --23区のごみ量は約275万トン前年よりも微減--2017年08月25日
◆23区埋立処理量の種類別内訳◆
◆埋立処分量の推移 23区分◆
廃プラスチックの分別区分変更で焼却となって以来、埋立処理量が大幅減少していたが、さすがに、福島原発事故の影響で、平成23年度は、平成20年度並みに戻ってしまった。こうしてみると、中防外側の埋立量が激減しているので、、、もう、ほぼ満杯となってしまったか?!
◆23区 清掃工場残灰等 埋立処分量の推移◆
焼却灰は増加傾向、灰溶融処理政策の破綻、、、
しかし、財政面からも、安全面からも、灰溶融炉の休止は大歓迎、
それにともなう焼却灰埋立量の増加は、不燃ごみ残さのプラスチック等の可燃分(現状は埋立処理)を,焼却することでかなりカバーできるということであった が、、、灰溶融処理に変わる施策として、平成26年度から「主灰のセメント原料化事業」が始まっている。
◆23区 清掃工場残灰等 の内訳 推移◆
灰溶融スラグの埋め立て分は大田第二工場分
◆23区清掃一組で受け入れている産業廃棄物◆
※他に、平成16年頃から事業系の不燃皮革ごみも若干量受け入れている。
◆粗大ごみ破砕処理施設では区収集の「不燃皮革」を1,232.56トン受入
◆産業廃棄物の埋立処理量(東京都分)◆
平成23年度、24年度は、23区分の焼却灰の埋立量の増加もさることながら、東京都分は、上水スラッジと、下水汚泥焼却灰は、放射能汚染で資源化できずにすべて埋立、おまけに多摩地域の下水汚泥焼却灰も受入ているので、大幅増加。
・23区 清掃工場の放射能等測定結果の推移(2011年6月~2018年1月)2018年02月26日
●主灰の放射能濃度測定結果(主灰又は流動床不燃物)《放射性セシウム》
【2017年4月~】
葛飾、足立、江戸川以外は不検出の工場が増えてきた~
今年度、主灰のセメント原料化を予定している清掃工場
中央、港、品川、大田、千歳、新江東、有明の主灰のセシウム濃度推移
板橋、墨田、練馬、北(?)も開始
ほぼ不検出が続いている有明清掃工場は、事業系の持込ごみのみ搬入工場
(家庭系ごみは、管路収集分(全体の4%)で、ごく一部あり)