東京二十三区清掃一部事務組合のHPで、平成29年度の一般会計予算が公表された。
平成28年度一般会計補正予算(第1号)及び平成29年度一般会計予算について予算書等を掲載しました

「平成29年度予算のあらまし(PDF:751KB)」から抜粋
2 歳入歳出予算の概要
平成29 年度の一般会計予算の総額は、735 億5,500 万円となり、対前年度42 億9,900 万円、6.2%の増となりました。内訳は、3 ページの表のとおりです。
平成29 年度予算では、清掃工場の建設等に要する経費である「施設整備費」が、対前年度46 億4,000 万円、33.1%の増となりました。
これは、建替工事が最終年度となる杉並清掃工場が大幅減となるものの、建替工事が2 年目となる光が丘清掃工場や、初年度となる目黒清掃工場、加えて有明清掃工場の延命化工事の開始により、建設経費が増加したことなどによるものです。
一方、清掃工場等の維持管理及び運営に要する経費である「清掃費」は、主灰のセメント原料化の規模拡大や清掃工場の更なる予防保全の取組みとして、主要プラントであるボイラ設備水管部分の広範囲に渡る取替工事
の実施など、対前年度1 億300 万円、0.2%の増となりました。
また、組合債の償還等に要する経費である「公債費」は、定時償還の進捗により、対前年度△4 億8,600 万円、13.5%の減となりました。
次に、歳入では、「特別区分担金」が334 億円で、対前年度19 億5,000万円、6.2%の増となりましたが、これは、財政規模が拡大する中で、財政調整基金の活用など財源対策を施し、経営計画に基づき平準化に努
めたものです。
施設整備費に係る特定財源については、「循環型社会形成推進交付金」が対前年度△29 億4,400 万円の減、「組合債」が対前年度30 億9,500 万円の増となりました。
その他、財政調整基金については、平成28 年度補正予算において、歳入の決算見込額、歳出の不用額などを精査し、今後の特別区分担金の平準化に繋げるため79 億7,200 万円を最終的に積立て、平成28 年度末で372億3,100 万円の残高となっています。
< 平成29年度 一 般 会 計 予 算 >
歳入歳出予算 73,555,000千円
債務負担行為 4件 58,228,477千円
組合債 3件 8,437,000千円
3 主な特色項目(単位:千円)
1 草の根技術協力事業 23,196千円 草の根支援は30年度まで、、、
独立行政法人国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)」を活用して、ジャカルタ特別州における住民のごみ分別意識と行政の廃棄物管理能力の向上を支援します。
2年目となる29年度は、現地住民・行政職員等の受入れ研修や、区民・区職員等の現地派遣による意見交換及び助言などを行います。
【事業スケジュール】
期 間:28年度~30年度
対象地域:インドネシア・ジャカルタ特別州
草の根技術協力事業収入:23,196千円
2 清掃技術訓練センター分析室設置 66,136千円
清掃技術訓練センターでは、今後薬剤等の調査、研究を一層進めるとともに、水銀への対応に重点的に取り組むため、専用の分析室を設置します。
(1)実施設計業務委託料 3,911千円
(2)設置工事費 45,629千円
(3)備品購入費 16,596千円
3 主灰のセメント原料化 803,050千円
最終処分量の削減を図り、循環型社会づくりを進めるため、ごみ焼却主灰をセメント原料として活用します。29年度は、昨年度からの事業化の実績を踏まえ、実施予定量を15,000tとします。
また、新たに搬出する清掃工場での搬出確認及び船舶運搬量の拡大に伴う実証確認を行います。
(1)実施予定量:15,000t
698,197千円 (平成28年度は実施予定量:10,000t 468,567千円)
(2)実証確認予定量:2,200t
104,853千円 (平成28年度は実証確認予定量:1,600t 82,622千円)
4 ボイラ設備整備工事 931,085千円
清掃工場の基幹設備であるボイラ設備の減肉等経年劣化に対する補修工事を行います。
【29年度対象工場】 江戸川、墨田、港、板橋、足立、葛飾
加えて、更なる予防保全の取組みとして、ボイラ水管の広範囲な取替えなど、補修工事を計画的に行います。
【29年度対象工場】 北、渋谷
(1)杉並清掃工場 8,810,827千円
【工事期間】 24年度~29年度
【処理能力】 300t/日・炉×2基
前年度から引き続き建替工事及び工事監理等を行います。また、しゅん工後に環境影響事後調査を行います。(2)光が丘清掃工場 6,212,829千円
【工事期間】 28年度~32年度
【処理能力】 150t/日・炉×2基
前年度から引き続き解体工事を行います。併せて環境影響事後調査を行います。
(3)目黒清掃工場 1,150,200千円
【工事期間】 29年度~34年度
【処理能力】 300t/日・炉×2基
着工年度として実施設計を行い、解体工事に着手します。
6 清掃工場の延命化 352,000千円
有明清掃工場
【工事期間】 29年度~31年度
【処理能力】 200t/日・炉×2基
平成47年頃(計画耐用年数:40年)まで安定的に稼働させるため、これまで定期点検補修工事期間に実施することが難しかった、ろ過式集じん機や薬剤供給装置の取替えなど、設備・機器及び建築物について、更新・改修を行います。
7 不燃・粗大ごみ処理施設の建設 106,189千円
中防不燃・粗大ごみ処理施設
【工事予定期間】 33年度~36年度
中防不燃ごみ処理センター第一プラント跡地への33年度工事着手に向け、整備事業計画策定調査及び環境影響評価調査計画書作成に着手します。
●東京二十三区清掃一部事務組合 平成29年度予算(歳 入) 合計73,555,000 千円
●東京二十三区清掃一部事務組合平成29年度予算(歳 出) 合計73,555,000 千円
●東京二十三区清掃一部事務組合 清掃費の推移
●東京二十三区清掃一部事務組合 当初予算総額と23区分担金
●特別区分担金納付額等 負担の公平調整後の平成29年度区別分担金実納付額
●東京二十三区清掃一部事務組合「一般会計予算」の「特別区分担金納付額」
負担の公平調整後 実納付額(単位:千円)
関連(本ブログ)
■ 23区 「清掃負担の公平」による負担の調整額(平成29年度)について2016年10月14日
「予算書及び予算説明書」より気になった部分を抜粋
歳入
廃棄物処理手数料【管理課】 15,269,124千円
「東京二十三区清掃一部事務組合廃棄物処理条例」に基づく廃棄物処理手数料収入
1 持込ごみ 14,959,033千円
2 管路収集ごみ 132,368千円
3 産業廃棄物 177,723千円
循環型社会形成推進交付金 1,990,567千円
廃棄庫物処理施設モニタリング事業費補助金 11,820千円
指定廃棄物保管委託金 1,987千円
鉄屑等売り払い代金 561,155千円
溶融スラグ売払代金 12千円
電力エネルギー売払収入 8,311,202千円
熱エネルギー売払収入 175,270千円
売電収入等は、前年度よりも予算額を減少させている、
平成29年度も「廃棄物バイオマス」買取価格は17円+税