■イギリスだけではなかった 千代田区も東京23区からの離脱を画策
ニフティニュース- 2016/07/04
6月23日にイギリスで実施されたEUからの離脱を問う国民投票は、“離脱”が過半数を占めました。イギリスがEUから離脱を選択したことは全世界 に衝撃を与え、日本でも大きく報道されています。「イギリスのEU離脱」ほど、ワールドワイドな話ではありませんが、似たような話が東京23区にもありま す。それが、“千代田市構想”です。
東京の中心部に位置する千代田区は、皇居・首相官邸・国会議事堂・東京駅などが立地し、日本の中枢 ともいえます。日本の中枢である千代田区が、東京23区という既成の枠組みから独立するかのような“千代田市宣言”をしたのは2001(平成13)年でし た。千代田区が市になりたいと主張した背景には、どんな事情があったのでしょうか?
そして、“千代田市構想”の今はどうなっているのでしょうか?
特別区は“半人前”の自治体
東京都には、千代田区・港区・新宿区・渋谷区・世田谷区・品川区・足立区・葛飾区といったように23の特別区があります。神奈川県横浜市や愛知県名古屋 市、大阪府大阪市、福岡県福岡市などにも区はありますが、これらは「行政区」と呼ばれるものです。対して、東京の23区は「特別区」と呼ばれます。
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自治権拡充求める港区・世田谷区とも連携
また、仮に“千代田市”になった場合、まったくデメリットがないわけ ではありません。現在、千代田区はゴミ処理などの清掃事業を23区で組織する事務組合に委託しています。“千代田市”になれば、清掃事業を自分たちでやる 必要性が出てきます。消防事業に関しても同様です。
現在、千代田区は清掃について、一部事務組合をつくって委託しています。千代田市になっても一部事務組合に委託することは可能ですが、市になれば再協議する必要が生じます。
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