■ 防護服など燃やす「試験焼却」延期 第1原発の作業廃棄物
福島民友 2016年2月11日
東京電力は10日、福島第1原発の作業で使用した放射性物質が付着した廃棄物を焼却する施設で、同日から予定していた防護服などを燃やす試験焼却を延期す ると発表した。同施設には焼却炉が二つあり、そのうちの一つの焼却設備の一部で水滴が漏れていたため、焼却炉の運転を止め設備を点検する。
東電によると、同日朝、焼却によって発生する高温の排ガスを冷やす冷却器で水滴が確認された。水滴の量は少量とみられる。
もう一つの焼却炉は11日に、試験焼却に向け火入れをするが、廃棄物の試験焼却の実施時期は点検の結果を踏まえて判断する。
東電は今月下旬まで試験運転し、排ガスやフィルターの性能などを確認した上で、3月から本格稼働させる計画を示している。試験焼却の再開時期につ いて東電は「点検の結果を踏まえて検討したい」と述べるにとどまった。同施設では防護服のほか、下着類やゴム手袋、紙類、廃油、伐採木などを処理する。
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