■ ごみ処理の受託「継続を」 鶴岡市難色
河北新報 2016年1月29日
山形県鶴岡市が2020年度までに整備する予定の新ごみ焼却施設をめぐり山形県三川町に対して完成以降の処理受託継続に難色を示している問題で、三川町は28日、「単独での業務実行は困難」として引き続き受託を求める文書を提出した。
市によると、新施設の総事業費は約112億円。三川町は「これまでの協議を踏まえ、施設整備に応分の負担を行う」との考えをあらためて表明した。その上で 両市町が、公共インフラを相互利用して効率的な行政運営を目指す庄内南部定住自立圏の構成自治体という観点も強調し、受託継続を要請した。
鶴岡 市は昨年12月、約10年前の合併協議で三川町が一方的に離脱した経緯に触れ「自立を選んだ立場を前提に、今後の一般廃棄物処理の方針を検討してほしい」 とする文書を送っていた。榎本政規市長は「(三川町の回答は)自治体の自立を前提とした方針に触れられていない。真意を確認し、対応を検討する」とのコメ ントを出した。
■<ごみ処理>合併協議しこり 受託継続で対立
河北新報-2016年1月30日
鶴岡市が隣接する三川町のごみ処理の受託継続に難色を示している問題で、阿部誠三川町長と榎本政規鶴岡市長は29日、それぞれ記者会見を開いた。阿部町長は「単独でのごみ処理は困難」と述べ、榎本市長との直接協議を求めたが、市長は過去の合併 ..
(略)
鶴岡市と三川町のごみ処理は、両市町を含む旧7市町村の一部事務組合が行っていた。2004年に三川町が7市町村の合併協議から離脱。残る6市町村で05 年に新鶴岡市を発足させると、ごみ処理は市直営に変わり、三川町が業務を委託した。07年に結んだ協定には期限の記載はないが、歴代の鶴岡市長は業務受託 を「三川町が自立するまでの当面の措置」との認識を市議会などで述べている。
榎本市長は合併協議の離脱に触れ「感情的でないとは言い切れない。三川のごみを鶴岡で処理することに、不満を抱く市民感情もあり、それを抜きに事業は進められない」と語った。
阿部町長は「今は鶴岡市との合併を考えるステージにないが、いずれ庄内地域は一つにならなくてはいけないとの認識ではいる」と話し、将来的な広域合併に前向きな姿勢を見せた。