■除染で出た廃棄物を不法投棄か 当時の責任者逮捕へ
NHK-2015年7月23日
福島県南相馬市の原発事故の避難指示区域で、除染で出た木の枝などの廃棄物を山林に不法に捨てたとして、警察は23日、除染作業を行った当時の現場責任者を放射性物質汚染対処特措法違反の疑いで逮捕する方針です。
東京電力福島第一原子力発電所の事故による避難指示区域になっている南相馬市小高区の除染事業を巡り、ことし2月、国による除染事業の元請け業者から「下請け業者の作業員が除染で出た廃棄物を穴を掘って埋めたと話している」と環境省に連絡がありました。
警察ではことし3月、連絡の内容を基に近くの山林を掘り起こし、除染で出た木の枝などの廃棄物が埋められているのを確認するとともに、関係者から事情を聞くなどして捜査を進めてきました。
そ の結果、ことし1月ごろ、除染作業を行った福島市の会社の60代の当時の現場責任者が不法投棄に関わった疑いが強まったということです。このため、警察は 23日、2人を放射性物質汚染対処特措法違反の疑いで逮捕する方針です。埋められた木の枝などは合わせておよそ8.5トンに上るということで、警察は廃棄 物の投棄の実態を捜査することにしています。