■「平成25年度野菜中のダイオキシン類の実態調査」の結果について
農林水産省 2015年7月2日
農林水産省は、平成25年度に野菜等に含まれるダイオキシン類の実態調査を行いました。その結果、野菜中のダイオキシン類濃度は平成22年度の調査結果と 同程度でした。また、野菜からのダイオキシン類摂取量をダイオキシン類濃度が高い品目を用いて推定した結果、耐容一日摂取量の百分の一未満となり、野菜類 から摂取されるダイオキシン類による健康リスクは小さいと考えられます。
<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)
別添1:平成25年度野菜中のダイオキシン類の実態調査結果(PDF:142KB) 別添2:野菜類からのダイオキシン類摂取量について(PDF:72KB)
別添2
野菜類からのダイオキシン類摂取量について
厚生労働省の平成25年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査では、食品全体
からの摂取量0.58 pg-TEQ/kg体重/日(そのうち魚介類は0.53 pg-TEQ/kg体重/日)のうち、野菜類からのダイオキシン類摂取量は0.39%と非常に小さく、0.0023pg-TEQ/kg体重/日です。
農林水産省が実施した今回の実態調査結果において、十分な分析結果のある野菜類のうち、ダイオキシン類濃度の中央値が最も高
かった、ほうれんそうを緑黄色野菜の代表として、ねぎをその他野菜類の代表として、各中央値を用いて、野菜類からのダイオキシン類摂取量を推定しました。
中央値が高い野菜類の結果を用いて全体の摂取量を推定することとしたため、実際の摂取量よりも著しく高くなることが予想されました。
推定した結果は、0.025 pg-TEQ/kg体重/日となりました。この値は、厚生労働省の調査結果より高くなりましたが、耐容一日摂取量(TDI)の4 pg-TEQ/kg体重/日の0.6%であり、野菜類から摂取されるダイオキシン類による健康リスクは十分小さいと考えられます。
・ほうれんそうの濃度(中央値)
:0.0057 pg-TEQ/kg
・緑黄色野菜の平均摂取量:94.5 g/日
・ねぎの濃度(中央値)
:0.0038 pg-TEQ/kg
・他の野菜類(キノコ類、海草類を含む)の平均摂取量:191.1 g/日
・体重:50 kg
野菜類からの体重1キロあたり1日当たりのダイオキシン類摂取量は、(0.0057 × 94.5 + 0.0038 ×191.1)÷ 50 = 0.025
(pg-TEQ/kg体重/日)と求められます。
※平均摂取量は、厚生労働省の平成25年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査の数値を使用。
この推定値を用いた場合、食品からのダイオキシン類摂取量にどの程度影響を与えるか検討しました。
野菜類からの摂取量を上記推定値、野菜類以外からの摂取量を厚生労働省の平成 25年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査での数値を用いて算出すると、0.60pg-TEQ/kg 体重/日となりました。
この値は、厚生労働省の調査結果0.58 pg-TEQ/kg体重/日と同程度であり、耐容一日摂取量(TDI)の4 pg-TEQ/kg体重/日の15%でした。