■ダイオキシン、基準値の2.1万倍 沖縄市米軍基地跡地のドラム缶
琉球新報-2015年6月30日
【沖縄】米軍基地返還跡地の沖縄市サッカー場から汚染物質を含むドラム缶が発見された問題で、沖縄防衛局(井上一徳局長)は29日、缶のたまり水(未ろ過 水)から、水質環境基準値の2万1千倍のダイオキシン類を検出したと発表した。ドラム缶付着物の全17検体の全てからダイオキシン類を検出。缶の付着物か らは、発がん性が指摘されるジクロロメタンが環境基準値の45万5千倍の高濃度で検出された。
ドラム缶は2月に発見された計17本。たまり水は地下3~5メートルの地点で2検体採取し、未ろ過水からは水質環境基準値の2万1千倍、1万4千倍のダイオキシン類が検出された。ろ過後は基準値の29倍、150倍まで数値が下がった。
沖縄防衛局の重政武輝返還対策課長は「缶や底面土壌、たまり水は全て回収した。県の地下水調査や周辺河川、河口の底質調査でも基準値の超過はない。周辺に影響を及ぼす可能性はない」と話した。
ダイオキシン類以外の有害物質も調査した缶の付着物全16検体にはヒ素やフッ素が含有していた。PCB(ポリ塩化ビフェニール)は8検体から検出され、 最高含有量は1キログラム当たり1・9ミリグラム。PCP(ペンタクロロフェノール)は15検体で検出され、最高は同180ミリグラムだった。油分は全検 体から検出され、最高は同43万ミリグラムあった。缶付着部やたまり水から枯れ葉剤の主要成分となる「2・4-D」、「2・4・5-T」が検出された。ダ イオキシン類と枯れ葉剤を研究する本田克久愛媛大学教授は「枯れ葉剤を含む複合汚染の可能性がある」と指摘する。
■ダイオキシン排出基準2100倍 沖縄市ドラム缶
沖縄タイムス-2015年6月30日
【沖縄】米軍嘉手納基地跡地にある沖縄市サッカー場の汚染問題で、新たに見つかったドラム缶17本のうち、1カ所のたまり水から水質排出基準の2100倍のダイオキシン類が検出されたことが29日、分かった。地下水の環境基準では2万1千倍になる。同日、沖縄防衛局が分析結果を公表した。 同局はたまり水全量を回収しており、ドラム缶が発見された周辺地下水の水質調査で基準値の超過がないことなどを理由に「周辺への影響はないと考えられる」と説明している。
高濃度汚染の要因について、防衛局はかつて使用が許されていた除草剤PCP(ペンタクロロフェノール)に含まれ ていたダイオキシン類などに由来していると説明。汚染の由来に、ベトナム戦争時に使われていたオレンジ剤やブルー剤などの枯れ葉剤が関係するかについて は、構成に必要な物質が不検出であることなどを理由に「存在したという証拠がない」と関係性を否定した。
一方、たまり水からは最も毒性の強いダイオキシン類の「2・3・7・8-TeCDD」も検出された。
■米国の水銀規制、コスト評価不足 最高裁、政権に打撃
47NEWS-2015年6月30日
【ワシントン共同】米連邦最高裁は29日、米環境保護局(EPA)が石炭火力発電所などに義務付けた水銀など大気汚染物質の排出規制について、コスト評価が不十分だとする判決を出した。 規制自体は否定しなかったものの、企業が負担する対策コストと健康面 ...